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000 Dress Trousers / 受注会

友人の結婚式用に良いスーツ作ろうと、テーラーである齋藤秀明氏を訪ねたのがことの始まり。元々齋藤さんとは新交があったのもあって(優しい人だし)、空気読まず難解なお願いを放り投げました。男性の体に沿ってより立体的に作ることがテーラーの仕事だと思いますが「パンツは裾幅広くてすとんとワイド、ジャケットは体に沿わない程度で絞りも緩めで」「少しクラシック感は欲しいけど、アルマーニのソフトスーツ的なモード解釈に寄せて欲しい」と。特にトラウザーに関しては散々好みのイメージを伝えて、参ったな的な顔しつつ受けてくれました。結局僕の好みをスーツとして成立するように頭を柔らかくして落とし込むのはHIDEAKI SAITOさんな訳で。そこから何度か会って擦り合わせして、出来上がってきたのがこの3ピース。この時選んだ生地はフランネルのチョーク。イタリアのCANONICOのもの。15年程前にスーツの仕事をしていた時期があるので、ある程度のインポート生地には馴染みがありますがCANONICOの印象は“良い素材ながらコストパフォーマンス力高め”と言うイメージ。ラルフやセレオリとか。齋藤さんから聞いたのは、昔とは変わってきたよと。ここ最近は特に企画力が優れていて、ヴィンテージ感のある面白い生地を毎年出してくるんだそう。あとイタリアの超名門LPやDRなどのOEMも手がけているとか。スーツから離れている間に生地値も遥かに上がって、確実にブランディングされパワーアップしているよう。色はちょっとカーキがかったチャコール。齋藤さんには「排水溝カラー」と言われた。

 

 

 

 

 

式の直前に上がってきまして、イメージ以上。素晴らしい。もう、完璧でした。当日はもちろんタイドアップして、Dress Westernを合わせて。特にトラウザーのシルエットが理想的すぎて、ここ何年かのボトムスで最も高揚しました。おそらくHIDEAKI SAITO史上、最も太いトラウザーを仕立ててくれたんじゃないですかね。単体ではなく、スーツとしてジャケットからの流れを組んで成立させる上でのギリギリのラインで。あまりに気に入ってしまって、式の翌日から単品使いで履きまくり。スウェットや古着に合わせても良いし、足元は短靴にブーツ、NB、adidasまで何でもいける。数ヶ月後には生地の乗せ代えで春夏用にライトグレーのチェックトロと、ブラウンのモヘアを2本仕立ててもらいました。そして新たにこの冬から春にかけて履きたい自分用の2本が到着したところ。生地は先述のCANONICOから。ひとつ目はミックス感あるミディアムグレーのサキソニー。明るめのブルーグリーン系のウィンドウペンが走ります。そしてもうひとつが浅めのネイビーと言いますか、イタリア人が好みそうなブルーのフランネルに白のチョーク。共に冬も履ける素材だけど、春顔狙ってます。2月、3月とか重い色履きたくなくなるし、シャンブレー、Gジャンとかにもよく合うはず。このスーツ(トラウザー)は今の世の中にはない自分が欲しい形を、HIDEAKI SAITOさんの力を借りて形にしたもの。このkakinohaレーベルのコンセプトにもどんぴしゃなので、何のシルエットも調整せずにkakinohaの000作として一般発売します。量産は1月予定です。

 

 

 

 

 

 

まず仕様を簡単に。スタイルとしてはツータックのワイドトラウザース。クラシックな英国式インタック。ベルトレスで、サイドアジャスターでウエストを調整します。ひし形の持ち出し。腰裏を見るとマーベルトがハンドで縫われているのがわかります。座りの良さを決める部分で、ここがマシンでは腰回りに硬さが出てフィッティング感が変わるんだそう。バックポケットは左がフラップ、右を両玉のフラップ無しにしました。どんなスタイリングの時でも右のバックポケットにバンダナが入っていないと落ちつかないんです。そしてシルエットの追い込み部分でモーニングカット。最近、疎遠でしたよね、モーニング。説明するまでも無いかと思いますが、サイドから見た時に裾が後ろ下がり。その裏には耳の補強付き。テーラー的でソソる部分。スニーカーだとあまり分かりませんが、革靴を穿いた時は歴然。後ろから見ても格段に綺麗です。

 

 

 

 

 

 

カジュアルブランドのスラックスとは何が違うか。自分の好みに合わせてもらったオリジナルパターンと言うのはありますが、サイドから見た時はしっかりワイド感が出ますが、フロントから見た時にはドレッシーさを保つ適度な太さなんです。サイドの膨らみが無く、すとんと裾に向かって落ちます。そしてヒップまわりのラインが格段に綺麗。最近はスラックスでも尻が垂れるおむつヒップ的なものばかりでしたから、この辺は全然違います。やっぱりスタイルが良く見えるんですよね。あとサイドアジャスターを左右締め上げれば、MAX6cm絞ることができます。自分の場合はインするかアウトかで履く位置を変えています。シャツインする時は腰骨くらいまで下げて穿いています。このドレストラウザーに出会って自分のスタイリング論と言うか視野と言うか、一気に変わり広がっていきました。2021MVPです。

 

 

 

 

 

今回の購入方法として下記、3通りをご用意しています。インポート生地で限りがありますので、受注分のみで生地切れとなり一般発売できない色が出てくる可能性があります。予めご了承ください。

①一般発売
22年1月予定です。サイズは7、8、9の3サイズから。僕で8です。一般発売分は通常通りで予約は不可。先に店頭発売となり在庫が残りましたら、商品帖での販売となります。1月に改めて手記に書きます。

7 _ 胴囲78 股上31 股下70 ワタリ36 裾幅25.5
8 _ 胴囲82 股上31.5 股下72.5 ワタリ37 裾幅26
9 _ 胴囲86 股上32 股下75 ワタリ38 裾幅26.5

②受注会
急遽決まりました。今週金土、柿乃葉で受注会やります。齋藤さん金曜来店。実際の生地を見てもらいサイズ8の試し履きが可能なので、自分のサイズを特定できます。受注会のタイミングで来店された方だけが可能なオプションとして、ウエスト寸は3サイズ展開からでいじれませんが、裾の長さをこちらで計測して合わせます。金曜の16時までと限定的になりますが齋藤さんも柿乃葉にいらっしゃるので、サイズチェックしてくれます。ぜひ時間合う方はこのタイミングに。それ以外は柿本やります。営業時間内でいつ来ていただいても大丈夫ですが、予約の方を優先しますので、待ちたくない方、時間の余裕が無い方は最下記のAppointmentから日時と時間の第3希望までを明記いただき、HPの問合せの方にメールください。空いているタイミングで抑えてお返事します。先着順です。お支払いは現金、クレジット前払いとなります。納期22年1月予定

氏名、返信用のメールアドレス、電話番号、住所、日時を第3希望まで
を明記の上、HP<問合せ>よりご連絡ください。
info@kakinoha-kamakura.com

③メール受注
遠方の方や都合の合わない方に、股下のカスタム可能な受注をメールから出来るようにしました。サイズは7、8、9からとなりますが、股下のサイズを70、72.5、75から選べることとします。例えばサイズ7の場合は股下70となりますが、サイズ7で股下75といった選択も可能です。但し支払いは銀行振込だけとなり、11.27(土)に締め切ります。入金は11月29日のAMまでで受注完了となります。早めにメールいただければ幸いです。納期22年1月予定

氏名、返信用のメールアドレス、電話番号、住所、サイズ( 7 or 8 or 9 )と股下寸( 70 or 72.5 or 75 )
を明記の上、HP<問合せ>よりご連絡ください。
info@kakinoha-kamakura.com

 

 

 

 


Order Event – 000 Dress Trousers –
21.11.26 Fri – 21.11.27 Sat

000 Dress Trousers (Hideaki Saito)
Blue Stripe  _ Wool Flannel (Itary)
M Gray Check _ Wool Saxony (Itary)
7 / 8 / 9
59.400 tax in ( 54.000 )
Delivery Date _ January
kakinoha

Appointment
①12:00- ②12:30- ③13:00 ④13:30 ⑤14:00 ⑥14:30 ⑦15:00 ⑧15:30 ⑨16:00 ⑩16:30