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アメリカ嫌いな英国人がウエスタンディテールを切っちゃったシャツ

今週から春夏に切り替わります。世の中的にも自分としても長くご無沙汰だったネルシャツをそろそろ着たいなと、メールしたのが真夏。SAITOさんのDress Trousersにおもいっきりカジュアルなシャツを合わせたいと思ったのがきっかけ。『トライしましょう、ネルシャツ好きなんで』と二つ返事もらって、出来上がったのがこちら。

 

 

 

 

ネルシャツじゃない。西川さんにも色々提案してもらった生地でネルと言える起毛素材もあったんですが、結論としてはネルシャツ“的”なシャツになりました。アトリエの奥をごそごそやってもらって出してもらったウールシルクリネンのチェック。英国のHarrisonsが少し前に展開していたMirageというラインの廃盤生地で、勿論シャツ用生地な想定なわけなく、春物のジャケットやパンツを仕立てるためのもの。この生地で作ったジャケットに白パン、ローファーとかで結構なトラッドになりそうですよね、フレンチ系の。それも格好良いと思うんですが。

 

 

 

 

これを見せられて(全然ネルでは無いが)瞬間に気に入ってしまい、今作の行く末とテーマが見えました。白グラウンドに細かい赤黒チェックと結構なカジュアル柄ではあるんですが、当たり前に生地に品格があるんですよ。これは真面目に作っても面白いはずないだろうと、まずウエスタンシャツを作ってもらって、そこからウエスタンヨークとフロントテールにざくざくハサミを入れてしまい、さらにその後洗いもかけてもらいました。「アメリカ嫌いな英国人がウエスタンディテールを切っちゃったシャツ」の完成です。

 

 

 

 

 

元々の頭からは逸脱して、商談時のノリで別物になりましたがこういう時は上手くいくことが多い。西川さんですし。サイズ感は肩は落とさず、身幅も適度な大きさで縦長で。ゆったりしたCharmingman Shirtよりは小さく着たいとオーダー。Mで身幅58、着丈79、肩幅46、袖丈63。Lで身幅60、着丈81.5、肩幅48、袖丈64.5。自分でMでもLでも着れる感じ。内側にニット着るならLです。春物生地とは言いつつもウール主で薄い生地感でも無いので、今ならスメドレーのメリノの上から着てデニムにブーツ。アウターとインの間でチラッと色物を挟む着方も最近好きです。少し暖かくなったらVのTシャツにドレトラで。お問い合わせ返信遅くなってしまい申し訳ないです。少し長めのオフもらってまして、手記は島で書いてます。明日帰って、今週は日曜だけの営業になります。月曜の正午に商品帖掲載します。

 

 

 

 

 

 

21.12.19- Sun

Ex Broken Western Shirt
Wool 66% / Silk 22% / Linen12% – Harrisons ( UK )
Black × Red
M / L
63.800 tax in ( 58.000 )
ensou. for kakinoha