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ミリデニスラ

22AWの展示会中に松村さんから「面白いパンツ作ったんで見てください」と。それが“俺の軍パン”なるルーズなボトムスでした。ズレたベルトループにサイドアジャスト、太めの持ち出しに太めのフラップ、ド深なアウトタック、内側のスレキの処理など、とにかくディテール萌えしてしまうこの1本。「めちゃ太くて、難しいかもですが」と前置きはありましたが、いえ、これは僕の得意分野です。試着して一瞬で気に入りました。当時、心躍る新たなデニムに久しく出会ってなかった時期でもあってアンテナ張っていたんですが、ついに見つかりました。このデニム版がそれだと。ほどなくして“ミリデニスラ”は出来上がりました。この原型である“俺の軍パン”の詳しいあれこれと熱量はMAATEEのInstagramを見てみてください。

 

 

 

 

定番的なインディゴはもちろん、生成りも絶対的に必要で、2パターン作ってます。どちらの生地もMAATEE&SONSインラインで使用したことのないもので、インディゴは別注で作ってもらったタテ強撚のデニム。生です。とにかくカリカリが強く僕が今まで履いてきたデニムの中でもダントツにドライタッチで、肌にあたるさらさら感が心地良い。いや、ザラザラと言った方が合っているかも。ベタつかない素材で筒も広いのでオールシーズン履けると思います。生成りの方はたてにムラ糸を使ったナチュラルデニムで、漂白していない原着色。生地の状態で洗っています。所謂“無染”で、近くで見ると茶の粒々がチラつきます。去年の冬にカシミヤジャケットとドニカバに合わせるための、白じゃない生成りのペインターを古着で探している時期があって、これはペインターじゃないけどそのイメージです。当の古着の方は100点のものが見つからなかったんですが。インディゴと違って強撚ではなく、自然な毛羽立ちと柔らかさ、落ち感があります。生地はどちらも12オンスくらいです。

 

 

 

 

サイズ測ってみました。インディゴの1で胴囲43 股上31 股下84 ワタリ40 裾幅24.5、2で胴囲44 股上31.5 股下85 ワタリ41 裾幅25.5です。生成りは少しサイズがブレていて、これより股下が3cmほど短く上がってます。パターン設計が面白く股上は前身よりヒップ側がかなり深く、先述の股上はシーム計測ですが、股の付け根位置までの直線距離を測ると40cm近くになります。かなり深い股上です。偉そうにこのパンツを“得意分野”と書きましたが、最もな攻略方法はハイウエストで絞ることだと思っています。サスペンダーで吊るかの如く、高く高く。そうすると極太ラインも良い具合に落ち着き、スタイル良く履けるはずです。写真ではどちらもサイズ2を履いています。裾はアンフィニッシュで柿乃葉ではボトムスの裾上げが出来ず申し訳ありませんが、基本は丈つめするスラックスということになります。写真では超ハイウエストで履いているので、ブーツで履くと直しせずに履けるくらいまでになりました。ふらしのままで、裾に軽さ出すのも悪くないかと。ディテールコンシャスではありますので。インディゴはサンフォ入ってますが、生なのでここから2〜3%の縮みがありそうです。なので裾上げするのは洗った後ですね。洗ったらプレスし直しましょう。問い合わせ沢山いただいた件、柿乃葉では予約や先の通販は受けておりませんのでご了承ください。今週は9(金)、10(土)と店を開けます。在庫分を11(日)の正午に商品帖に掲載します。

 

 

 

 

 

 

22.9.9- Fri

Ex Military Denim Slacks
Cotton
Indigo / Kinari
1 / 2
46.200 tax in ( 42.000 )
MAATEE&SONS