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テーラード用のコーズペインターを作ってみた

「今季はどういうジャケットをやりますか?」今店頭に立ってて1番受ける質問です。厳選する形ですけどもちろん展開します(作ってます)が、今季の各ブランドの遅れ方は異常で、まだ入ってきていません。そして今季、色々な展示会を見てもジャケットの形は顕著に変わってきていて、パットが入ったり、肩にしっかり乗っかってきたり、絞りが入ってきたり。世の中から一時期消え失せていた、“テーラード”と呼べるものが、いよいよ復活してきている。そこでそのジャケットに今、何を合わせるか。自分のボトムスの中心であるドレトラでも合うのは間違いないけど、シャツをインでもしてしまえば結婚式にもいけるくらいのテンションだし、インと靴と小物で思いっきりカジュアル方向にハズす必要がある。それはそれでどう崩していくか考えるのも楽しいんだけど、もっと安易にテーラードに合わせるボトムスは何だろうと考えた時に、ペインターじゃないかと。

 

 

 

 

細くも極太でもない適度な緩いシルエットと、ハンマーループやらスケールポケットやらの、やんちゃなディテールが肝。これが中和剤になってくれるはずです。そしてMAATEEの展示会でナイスなコーデュロイを発見して「これでペインター作ったらやばいだろ」と、ムエタイ梅野ばりに口をとがらせて松村さんに懇願しました。(google検索 梅野 やばいだろ) はさておき、8ウェルコーズと、この色が最高。聞いたところ「古着屋に転がってるFADEブルーを、良い原料使ってヨーロッパ的な色味を加えたら抜群な色が出来ました」と。最近ちょこちょこ提案している薄パープル系のサックス。少し前のエリザベスのFUJIとかも。これ系の色はカジュアルなんだけどそれこそ品も備わっていて、これも何回か言ってますけど、ベージュ、カーキ、ブラウン、グレー、ネイビーなど相性の角度が広い。そう考えると上の色のジャケットに合わせるためのパンツとしては、堅いチョイスじゃないかと。おじさん的なチェックジャケットに合わせてあげても、ちょっと若々しく脱力して見えてきます。

 

 

 

 

素材を説明すると原料はオーガニックの綿です。やや太めの8ウェルコーズがペインターに丁度良くて、この生地も触るとその良さがより伝わると思います。打ち込んではいるけど、生地で加工を入れ、独特のヌルみがあります。しっとりしているんです。ここ1年はスラックスかデニムばかりだったからか、楽で気持ち良くて、テーラードの日も、子供と遊ぶ日も、今4日連続で履いてます。あとコーデュロイは、あたりが出るのが良いですよね。スエードとか別珍みたいに毛の動き的で白っちゃけるあれとか、10年以上かかるかもですが最終的には畝がポロポロと削れてくる。それもデニムのFADEと同じように、テーラードを脱力させる要素になります。あとは股ぐりの内側を見ると、デニム縫製で巻きなのに簡素化されたシックのようなものがついていたり、松村さんらしいドレスとカジュアルのドッキングが見られます。ワタリを太くした関係でサイドを真っ直ぐのパターンに拘ったところ、ウエスト設定はやや大きめになったようです。

 

 

 

 

1で胴囲41 股上31.5 股下75.5 ワタリ35 裾幅23.5、2で胴囲43 股上32 股下77.5 ワタリ36 裾幅24で、僕で2を履いています。シルエットも極太ではない、適度なズドンという感じ。気分です。ジャケット用に作ったパンツではありますが、勿論それ以外も守備範囲が広く、これは1軍の中心選手として履いてもらえるんじゃないかと思います。10.22(土)に柿乃葉開けます。在庫があれば、翌日23(日)正午に商品帖を更新します。adidasに合わせると519、517、646とかコーデュロイしか履いていなかった2000年代が懐かしくなります。

 

 

 

 

22.10.22- Sat

Ex Corduroy Painter Pants
Cotton Corduroy
Blue
1 / 2
49.500 tax in ( 45.000 )
MAATEE&SONS