手記 > “H” Wool 2024

“H” Wool 2024

日本の夏はもうとんでもないところまできている。ここ最近は薄くて透ける素材がメンズシーンに豊富に揃ってきたのもあって夏の長袖を提案してきたが、やっぱり暑いものは暑い。僕は冬は薄着派だが、夏も半袖しかダメかもしれない。特に暑かった去年の7月、8月を思い返すと、1日中長袖を着ていられる日なんて少なかった。なので今年は、先週のBISOWNのパックTeeのように半袖の新しい提案をいくつか考えているが、ここまで暑ければ、狂ったように冷房がかかっている場所も多く、飲食店もそうだが、特にスーパーの寒さは中々のものだ。真夏に着る長袖ではなく、真夏に着たり脱いだりする長袖は必要なのだ。生地の軽さ、薄さだけでなく、暑かったらすぐに脱いで腰に巻いたり、バッグに丸めて入れたりするから、再び着る時にシワくちゃになっていないとポイントが高い。それらを満たそうとすると、やはり夏場の“H”Woolを超える素材は見つからない。この素材に対してのイロハは去年のこちらの手記からどうぞ。言うまでもなく軽さ、冷涼感、ドライタッチ、そのどれもが圧倒的。そしてシワになりにくいという点はこの素材の大きな長所である。どんな素材にも必ず1つや2つあるネガティブな要素が見つからない。あえて欠点を探すのなら、糸の細さとそこからの生地作りまでのプロセスが特殊すぎて価格が高くなるということぐらいだ。

 

 

 

 

 

 

3年連続で”H” Woolを使わせてもらうことになった。去年はオリジナルの柄を組ませてもらって、当時インラインに無かった夏のジャケットをリリースした。飛ばした配色のマドラスだったのと夏服としては結構な価格になったので、一部の方に刺されば良いかと思っていたが、予想外の反響で即完となり、買われた方には本当に喜んでいただけた。今年も前作を発展させる形で柄から組ませてもらう。トロピカルな雰囲気は絶対だ。去年がパキッとしたマドラスなら、今年は”がっつり色が抜けてしまった古着カラー”にシフトする。トラッド感も少し抑えたい。テーマカラーをグリーン、ブルー、薄ベージュとし、後は松村さんのセンスに託して、いくつかシミュレーションを組んでもらう。その中から絶妙なダサさのあるフェードカラーを選ばせてもらった。柔らかでカッコつけていない感じが、僕の制服である薄色のスラックスにも確実にハマるはずだ。試織が上がってきて、松村さんからも「めちゃくちゃいい感じに上がってますよ」と連絡をもらった。シミュレーションが良くても、生地に落とし込むと全く別物になるということは往々にある。これは、何ともイナたい配色で大成功だ。コットンがフェードにフェードを重ねて出来る色であり、ウールでこれを実現できたのかと思うと嬉しくなった。Sea Forestと命名させてもらった。だが、先日届いた下げ札は”サエちゃんの森”になっていた。松村さんにLINEすると、すぐに作り直しますとのことだったが、響きが可愛いので、Sae Forestのまま進行します。

 

 

 

 

 

 

今回は2型お願いした。まずはスタンドカラーのフリンジシャツ。これは去年インラインから出た、リネンのフリンジシャツのバランスがすごく好きで夏に頻繁に着ていたので、そのまま”H” Woolに落とし込んでもらった。しゃんとした立ち襟に、前後が段になったラフなスクエアカットの裾との対比。シルエットは緩めでAラインだから、バサバサと動く。好きな生地に好きなパターン、抜群です。今回合わせたオートミールのスラックスや、ペールトーンデニム、ホワイトデニムなどと合わせて、全身薄色で小粋なおじさん的に品良く着たい。そこにあと白髪が加われば100点だ。インはVシルク、タンクトップ、色合わせすれば古着のダサTeeも。サイズは2で着丈79.5、身幅63、肩幅49、袖丈60.5、3で着丈81、身幅65、肩幅50、袖丈61.5です。そして、折って折ってシャツJKT。端の3つ折りに5本ステッチ。こんなことシャツ工場ではやってくれない。1人の職人が裁断から縫製まで丸縫いする。去年のサマージャケットリリース時は命名されていなかったが、実はあれも”折って折って”だ。なので、去年の雰囲気のまま、若干襟のバランスを整えたアップデート版となる。そうなると、去年と違ったことがしたくなる。今回作ったオリジナルチェックをそのままで作れば良いのに、その上からミディアムグレーでスモーキーにOverdyeしてもらった。ベースのチェックの雰囲気は奥に潜んでいる。ボタンはグレーのトーンに合わせて、とある貝ボタンの内側で個体差の大きいものをあえて使っている。僕がこのジャケットをどういう意図で作ったかはもうバレバレだが、そう、グレーのスラックスとワントーンがしたいだけ。グレーとグレーの間には、グレーの霜降りでも、黒でも、青でも、黄色でも、オレンジでも、赤でも何でも良く、お気に入りのTシャツを着るのみ。秋になったら強色のハイゲージタートルを着たい。サイズは3で着丈76.5、身幅60.5、肩幅50、袖丈63、4で着丈78.5、身幅62.5、肩幅51、袖丈65です。シャツもジャケットも僕は3を着用。今季の春夏、最後の袖ものとなりました。沢山問い合わせいただいておりますが、改めてこの商品に限らず、柿乃葉商品は予約、事前通販を受けておりません。 店頭優先で明日金曜、土曜の営業。在庫分を日曜正午に商品帖に移します。開店後などお客様が多くなる時間帯は、入店まで少しお時間いただく可能性があります。数はそこまで少なくなく、お時間に余裕持ってご来店いただくか、ピークタイムをズラしていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

24.5.24 Fri – 5.25 Sat / 12:00- 17:00 @柿乃葉
24.5.26 Sun / 12:00- @柿乃葉商品帖

Ex “H” Wool Madras Ch Fringe Shirt
“H” Wool
Sea Forest ( Sae Forest )
2 / 3
57.200 tax in ( 52.000 )

Ex “H” Wool “Otte Otte” Shirts Jacket
“H” Wool – Overdue
Smoky Gray
3 / 4
79.200 tax in ( 72.000 )
MAATEE&SONS