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009 Dress Trousers ( HS ) / 受注会

 

2ヶ月前に遅めの春夏展008をやったばかり。008はこれまでで最も反響をいただく会となった。発送ちょうど今週です。受注いただいた皆様、有難うございました。そして、続けざまの009ドレトラの受注会。夏を除いた3シーズン用として2つの生地をセレクトした。これまでドレトラと言えば、明るめのトーンが多かったと思う。ライトグレーやグレージュなどのボトムスは近年の僕の定番となり、それに発色の良い服を合わせてきた。今回は少し気分を変えて、がらっとダークトーンに振ってみる。世間的に言えば普通かもしれないが、個人的な服選びのムードとして暗めのボトムスを選ぶ頻度が少しづつ増えてきている。これまでのようにトップスに強色を入れて上下をパキッと分けても良いし、全体をよりシンプルにまとめるのも良い。今回は、どちらも齋藤さんが国内で織り上げたオリジナル生地からチョイスした。まずは、ブラウンのプリンスオブウェールズ。フランス産のアルルウールを使用したこの生地は、繊維自体は極端に細いわけではないが、最たる特徴として毛の柔らかさがある。羊の毛に存在するクリンプ( 縮れ )が多品種より細かくしなやかで、チクチク感なんぞ微塵もない。仕上げに蒸気をあてながら、生地の目を少し潰すことで表面の凹凸が均等になり、適度な光沢とサラサラした質感に仕上げている。生地のオンスも中肉と言ったところで軽さもあり、春と秋にもしっかり稼働するから割と年中お世話になってしまう良い肉感だ。柄に目をやると、ブラウンの中に発色の良いブルーのペーン。そしてうっすらと控えめにグレンチェックが隠れている。これが、プリンスオブウェールズだ。ウェールズ地方の伝統柄を、定番のグレーでなくブラウンに、そしてこの明るいブルーを入れてやることでカントリー感、野暮ったさが解消されている。もう皆さんお分かりだろうが、Gジャン、シャンブレーシャツ、サックスのドレスシャツ、ネイビーのアウターと言った男の定番に抜群の相性を見せる。そしてブラウンのボトムスと言えば、イエロー、オレンジ、レッド、パープル、グリーンなど攻めの色をどれも受け止めてしまう。色好きには必須である。今回のスタイリングも強色に合わせてみたが、やっぱりブラウンは使い勝手が良い。

 

 

 

 

 

 

2つ目はあの生地が新しくなって帰ってきた。2022年に発表した003のレインボー。当時かなり人気を博した生地であり、履いて来店してくただく常連様も多い。タテヨコ共にシェットランドのこの生地はハリコシが強いので、ドレトラ特有のワイドストレートと親和性の高い生地であり、裾にかけて美しくラインが出るのも特徴だ。今回の生地はと言うと、タテは黒シェットで同じだが、ヨコのシェットは前回のカーキレインボーから、ネイビーに変更している。下の写真にも前作と比較として並べて撮影してみたが、前作のように多色TOPではなくなったものの、ターコイズやイエローははっきり目視でき、うっすらとピンクなども潜んでいる。7色レインボーとは言えないが、前作の後継種でありネイビーレインボーと名付ける。光の当たり方によって、マットに見えたり、バツッと光沢を放ったり、ネイビーのようにも、チャコールのようにも、黒のようにも見えるカメレオンパンツ。もはや何色とは表現しにくい。こんな正体の掴めない玉虫ドレトラは、敢えてネイビーや黒の暗めのトーンでスタイリングしたくなる。上下の生地感に変化があるので、不思議と同トーンでも重たくならない。旧レインボーを所有していない方は、是非この素材の奥深さを体感してほしい。引き続きスーチング特有の手の仕事が多く、裾の処理は1cm弱の前後差のモーニング、泥除け付きのドレス仕様を標準装備する。男性のファッションの核はボトムスにある。ボトムスがキマれば、自分らしいスタイリングが見えてくるものだ。職業柄もっと色々なパンツを履かないといけないとわかっているし、新しいものも常に構想としては浮かんでいる。が、いざドレトラを履いて外に出ると、これを超えるものは提案できないんじゃないかと思う日々が、3年以上続いてしまっている。

 

 

 

 

 

 

<受注方法について / 納期予定 10月-11月>
今回の受注方法ですが、長時間のお並びと混雑を回避するため、店頭は30分枠のアポイント制とします。一部受注品以外の商品もあり、アポ無しのご来店も可能ですが、枠が埋まっている際は店頭受注をお受けできません。ウエストサイズは基本的には下記にあります規制サイズ7、8、9からお選びいただき、ベルトループ or サイドアジャスターの選択、股下サイズのご希望などセミオーダーに近い形で承ります。(*アップチャージでのウエストサイズの変更を承れる場合があります) フィッティングサンプルはBrown Checkが8、9、Navy Rainbowが7、8を用意しています。また、金曜のみ13時目処に齋藤さんがいらっしゃる予定で、タイミングが合う方は齋藤さんにフィッティングしていただきます。お届けは10月から11月の予定です。お支払いは、前金 ( 5万円税別 )、全額とを選ぶことが出来ます。受注後のキャンセル、また前金の返金などお受けできませんので、ご了承ください。金土に店頭受注の後、日曜正午より商品帖受注へ移ります。

 

7 _ 胴囲78 股上31 股下70 ワタリ36 裾幅25.5
8 _ 胴囲82 股上31.5 股下72.5 ワタリ37 裾幅26
9 _ 胴囲86 股上32 股下75 ワタリ38 裾幅26.5

 

 

①店頭受注
8.23 Fri / 12:00 – 17:00
8.24 Sat / 12:00 – 17:00
アポイント制です。尚、アポイントはこの手記アップのタイミングより先着順となり、木曜に折り返し差し上げる予定です。①氏名、②電話番号、③住所、④日時の第3希望までを明記の上、HPの<問合せ>よりご連絡ください。
info@kakinoha-kamakura.com

時間のご希望の無い方は、曜日を指定いただき<時間希望無し>と、お書きください。空いているお時間をご返信し、アポ完了となります。

Appointment
8.23 Fri-
12:00- / 12:30- / 13:00- / 13:30- / 14:00- / 14:30- / 15:00- / 15:30- / 16:00- / 16:30-
8.24 Sat-
12:00- / 12:30- / 13:00- / 13:30- / 14:00- / 14:30- / 15:00- / 15:30- / 16:00- / 16:30-

 

 

②商品帖受注
8.25 Sun / 12:00 – 23:00
上記日程で商品帖受注を行います。受注の際も、ウエストサイズは7、8、9からとなります。ご希望あります方は、股下サイズを70、72.5、75に変更が可能です。例えば規制ではサイズ8の場合は股下72.5cmとなりますが、サイズ8で股下70cmといったような選択も可能ですので、備考欄に<股下変更70cm>とお書きください。また既に過去のドレトラをお持ちの方など細かい股下寸がわかる方のみ、備考の欄に<股下変更●●cm>とお書きください。その長さで仕上げます。ウエスト仕様もベルトループか、サイドアジャストから選択可能です。お支払いは前金(5万円税別)、全額を選ぶことが出来、各種クレジット、銀行振込となります。月曜には発注をかけますので、銀行振込の方は8.26(月)正午までのお振込みが期限となります。

 

 

 

 

 

24.8.23 Fri – 8.24 Sat / 12:00- 17:00  Appointment @柿乃葉
24.8.25 Sun / 12:00 – 23:00 @柿乃葉商品帖

Order Event
– 009 Dress Trousers ( HS ) –
Delivery Date _ October – November 2024

Brown Check  _ Wool Saxony – Arles ( Original ) / 69.300 tax in ( 63.000 )
Navy Rainbow  _ Wool Serge – Shetland ( Original ) / 75.900 tax in ( 69.000 )
7 / 8 / 9
kakinoha