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French Linen Rough Cut Shirt

 

好きですensou.のシャツ。我が家の衣装部屋を見ても、シャツが集積されたラックに最も列をなしているのはensou.である。思い返せば毎シーズン何かしらシャツ1型は (自分用に) 一緒に作らせてもらっていて、これまでリリースした全ての型を購入してきた。パターン、縫製、ディテール、カッティングなど他とは捉えどころが違っていて、シャツという男のスタイリングの王道に居座るアイテムを独自のものに昇華させる西川さんは、きっとシャツというアイテムが好きなんだと思う。満を持して24AWシーズン、ensou.が新しく発表したのが、Rough Cut Shirtだ。レギュラーの襟、カフ、前立て、裾といった全てのエッジに目をやると、明らかな異変に気づく。襟やカフに限って言えば、生地が3重にも重なっているかのようだ。このディテールをじっくり眺めてその仕掛けを探ってみると、セオリーと異なる生地の折り返し方向、生地分量の段差、そこにラフな断ち切りを組み合わせたパタンナーらしいテクニックが集約されていることがわかった。ルーズなレギュラーカラーシャツといった一見マイルドな側面を持っているのに、縫製と始末の仕掛けでピリッとスパイシーに仕上がっている。僕がスラックスを中心にスタイリングを組む中で、当然ドレスシャツを合わせるのは好きだが、なんだか今の気分からは遠ざかっていて、ハズしがないと落ち着かない。その点、西川さんの作るそれは単体でも十分な個性とトゲを持っているから、スラックスを合わせるだけなのに完成されてしまうのだ。

 

 

 

 

 

インラインのRough Cut Shirtをハナレに仕入れながらも、さらにラフなシャツを作ってスラックスに合わせたい。そうなるとリネンに置き換えるのが適当である。明るめカラーを中心に国産やインポートなど色々と集めてもらった。1年を真っ二つに切断すると今は“秋冬シーズン”かもしれないが、昨今の日本は8月も9月も10月も晩夏だ。西川さんのピックの中から選んだのは、フレンチリネンのチェック。発色の良いグリーン、レッドのご機嫌カラーのギンガムで「鉄板的に好きなやつだ」と思えるものだった。これはもうライトグレーやグレージュ、ベージュ、ブラウンのドレトラに合わせる感じになりそうで、色によってスタイリングの差別化がないだけに、どっちの色を選べば良いか迷ってしまう。リネンの王様と言えるだろうフレンチリネンは、着用を繰り返してもドライなカサカサを保ったまま、少しづつ肌に馴染み、人の心にも寄り添い始める。発売時は未洗いの状態で納品するので、芯を貼った襟やカフがやや硬めに感じるが、何度か洗うと柔らかくなって気にならなくなるそうだ。これは西川さんから聞いた。既にこのシャツを所有しているようで、もう10回くらい洗っているそうだ。断ち切り部分はくるくるとロールしたり、エッジはほつれて糸が飛び出てきたりと、名前通りもっともっとラフなシャツに仕上がっていく。綺麗にプレスしたスラックスに、ボタンを3つ4つくらい開けてだらっと着るバランスが心地良い。内側はVシルク、タンク、適度に色合わせしたダサT。アイロンは必要なし、しわしわなままで良いと思う。サイズはMで着丈78、身幅61、肩幅49.5、袖丈63、Lで着丈80、身幅63、肩幅51.5、袖丈64.5です。僕 (177/67) の着用はLで緩め。このシャツにはストレート過ぎる“EXCLUSIVE”プリントの布バッグも付属します。台風10号の進路次第でもありますが、今のところ金土に店頭です。在庫があれば、日曜に商品帖に在庫を移します。

 

 

 

 

 

 

24.8.30 Fri – 8.31 Sat / 12:00- 17:00 @柿乃葉
24.9.1 Sun / 12:00- @柿乃葉商品帖

Ex Rough Cut Shirt
Linen ( France )
Green Gingham / Red Gingham
M / L
47.300 tax in ( 43.000 )
ensou.