2024.11.06
冬の“極上”JEFFERY
成功とは挑戦した者だけに与えられるものだ。松村さんが冬に向けて、新たな生地開発に着手した。テーマは“Over the Cashmere”。カシミヤを超えるものを作ろうという何ともハードルの高そうな挑戦。希少種原料を探しているうちに、ミンクに出会ったそう。ミンク?まず、整理するとイタチ科の哺乳類である。マイクロンで言うと、ミンクはカシミヤと同等かそれ以上の細さ。僕ら男性にとっては馴染み深いものではなく、まず想起されるのは紫ヘアーに赤リップのリッチマダムが着るミンクファーのコートだろう。ミンクは体長40cm前後と体が小さいので、コートを作るのに1着で30頭以上が必要だそうだ。そもそもメンズのカジュアルウェアでの“ミンク”という選択肢は殆ど例が無く、さらに生地値の上昇が続く今、手も足も出ない原料だろう。だが、松村さんにはそんなこと関係なかったようだ。今回の挑戦はこのミンクの無染色を、カシミヤ無染色にブレンドすると言うものだ。組織は2.2の綾でタテがカシミヤ無染、ヨコがカシミヤ無染×ミンク無染。ヨコのみミルドを行い、よりミンクの風合いを出している。どの天然素材においてもそうだが、染めていない無垢な糸は、染めたものと比べてさらに柔らかい。ヤギとイタチの極上ブレンドが完成した。生地を見て触れてみて、ナチュラルな色同士の奥行きとメランジ感、その軽さと滑らかさに驚愕した。そして、松村さんにお願いする。この生地を、冬に向けてJEFFERYにセット。色名はナチュラルブラウンだが、奥行きのあるベージュ、もしくはかなり薄いブラウンと言った方が良いだろう。冬のコーディネートを考えた時に、冬特有の重たさもないこの色がJEFFERYにベストにハマったと思う。いつだって大好きな茶やカーキ、ベージュ、そして冬に差したい強めのカラーにも相性は抜群で、コーディネートの幅広さも申し分ない。何も履いていないかのように、軽く優しい温かい、まさに極上の履き心地。11月から4月の頭まで、僕らを幸せにしてくれるJEFFERYが完成した。
そして、昨年リリースしてあっと言う間に無くなった、グレーのカシミヤメランジ。詳しくはこちらの手記を。リクエストに応えて、これも復活を果たします。先述のカシミヤミンクに比べると、生地の厚みがあり毛足が長い。真冬を中心にもう少しだけ期間は短くなると思うが、僕自身も今年の1月2月には頼り切ったトラウザーだ。これも強色もOKで、何にでも合わせやすい。黒と合わせるならグレーカシミヤの方が良いだろうし、茶系を好んで着る方にはカシミヤミンクの方が重宝する。合わせる靴も然り。サイズは1で胴囲41、股上31.5、股下72.5、ワタリ36、裾幅26、2で胴囲42.5、股上32、股下73.5、ワタリ37、裾幅26.5、3で胴囲44、股上32.5、股下76.5、ワタリ38、裾幅27です。僕(177、68)の着用は2です。太いラインを緩めに履いて、お気に入りのベルトか、アジャスターで絞っても雰囲気出ます。丈が長い方はご自身で裾上げを。折り返し幅が広く設定されているので、足長さんを丈を出してください。数はどちらもそこまで多くありません。金土に発売します。在庫があれば日曜に商品帖へ在庫を移します。冬は“極上”JEFFERYに身を預けましょう。
24.11.8 Fri – 11.9 Sat / 12:00 – 17:00 @柿乃葉
24.11.10 Sun / 12:00 – @柿乃葉商品帖
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Ex JEFFERY
Natural Brown – Cashmere80 Mink20 / 143.000 tax in ( 130.000 )
Light Gray Top – Cashmere / 121.000 tax in ( 110.000 )
Lining – Polyester
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MAATEE&SONS