2025.02.06
DENIM FLARE 5POCKET
kakinoha初のオリジナルデニムが完成した。ここ数ヶ月、このデニムのサンプルを試しているが、既にドレトラなどと同じくらい頻繁に履くものになっている。このデニムを作るきっかけは、2年前にさかのぼる。ジャケットを着る時、それまでは決まったかのようにワイドデニムを手にしていたが、たまには気分を変えてみようかと3軍の段ボールの中を探ってみたことだった。僕のクローゼットのデニムはビンテージ、ブランドもの含めてルーズなものが大半であって、すっきりとしたデニムは記憶が薄れているほど昔に買った古着のみだ。2000年代初頭、特にフレアが席巻していたタイミングでもあり517、646などの定番品番は僕にも身近な存在だった。同時期、REDなどの新しい流れもあったが、僕は古着派だったので(お金も無いし)PanateraやMovin’Onなど、よりマイナーなLevisを掘っていた。70sから80sにかけては、より自由でファッション性の高いものが数多く作られた時期でもある。その中のひとつが、Levis for Menのフレア。これを段ボールの奥底から見つけて、いつものジャケットに合わせてみた。これが、なかなか良い。ウエストはド・ジャストで、求めていたイメージより幾分細いものではあったが、いつものジャケットにデニムのスタイリングが、よりシャープに新鮮に見えるのだ。それからこのフレアを穿く機会が少しづつ増えていき、また新たに517や646辺りの大きめサイズを探す日々が続いた。サイズ的には良いと思っても、いざ履いてみるとしっくりくるものは少ない。34やら36やら、元々長めのレングスを裾上げしているものが多く、フレアし始める位置が低くシルエットがうまく出ないのだ。そして23年9月、オリジナルのフレアデニムの制作を開始することになった。私物のLevis for Menをもう少しサイズアップして履くイメージで、打ち合わせを重ねていく。
20年ほど前に原宿の古着屋で買った1979年製のLevis for Menのフレア。厳密にはデニムではなく、インディゴのシャンブレー。ジャケットやカーディガンに合わせて履き始めたが、517と646の中間くらいのフレア加減で、この個体はフレアする位置が高めなのが良い。このモデルを参考に、調整を加えていった。
完成までに1年半。時間もかかれば、少しづつ考えも変わっていく。サンプル4作目にはほぼ完成形になったが、そこから最終の5作目でバック側のディテールを大きく変更した。ベルトが通るレザーパッチ、ラウンドしたポケット、黒いピスネーム、✖️カンヌキなど、王道Levisからあえて外すことで、ハズし感を作ろうと考えた。おそらくフロントの雰囲気を見れば70年代頃の517辺りをベースにしたと思うだろうが、バックを見ると「あれ?そっちか」と違和感を覚えるはずだ。
各所カンヌキや巻き縫いの裏側など、ある規則性を持たせて使ったのがグリーンステッチ。オレンジステッチより沈んで見えるので極端に目立つ部分ではないが、意識してみると色々な箇所にグリーンが見えてくる。
フレアを穿く機会が増えたら、ブーツを履く機会が急増した。去年発表したLe Yucca’sの“FILLETO”もこのデニムに合わせるイメージで作ったもの。ペタンコのスニーカーでも、短靴でも、サンダルでも良いが、裾広がりとブーツの相性はビジュアル的にも最も美しければ、シルエットを綺麗に出せる点でもブーツが最良だと思う。
今作のフレアの大前提として、ジャケットと最良のバランスを重視する。シルエットは太すぎず、細すぎず、適度な緩さのあるフレア。股上は深めに設定しているので、ハイウエストで履けばシャープに見えるし、腰骨で履いてクッションをつけるとサイズアップした緩い見え方になる。下のイエローのシャツJKTはハイウエスト、上のグレーのツイードJKTは少し下げて履いている。僕はハイウエストで履く方が好き。最近は“微フレア”というワードをよく耳にすると思う。僕自身も使うワードではあるが、これはなかなか曖昧な表現であり、寸法的に膝下ストレートであっても、人の足が入ると裾が広がって見えることから微フレアと呼んだりする。今回のデニムは最も筒の細くなる膝部分から裾先にかけて僅か6、7mmほどフレアさせている。なので正真正銘の”微フレア”である。その広がり位置もLevis for Menを手本に高めに設定しているので、スタイルよく見えるはずだ。ブーツやヒールのある革靴など履くと尚、溜まりはきれいになる。生地に関しては当初はライトオンスも候補ではあったが、結果13オンスに着地した。そもそもこの暑さでデニムを真夏に履くだろうか、そしてジャケットを着る季節を考えた時に、秋冬春の3シーズンを重視したいと思った。加工はビンテージ的ながら、昨今の薄色やブリーチ系ではなく、古着屋のショーケースに大切に飾られているようなインディゴがしっかり残ったタテ落ちを目指した。しゃんとした13オンスのインディゴはここからまだまだ変化するので、自分らしいデニムに育ててください。サイズは3サイズ。7で胴囲79、股上34、股下75.5、総丈105.5、ワタリ幅32.5、裾幅24。8で胴囲82.5、股上34.5、股下77、総丈108、ワタリ幅33.5、裾幅24.5。9で胴囲86、股上35、股下78.5、総丈110、ワタリ幅34.5、裾幅25です。加工を終えて縮んだ後ですが、洗濯の仕方でもう少し縮む可能性があります。僕は8を着用です。今回の販売方法は少々イレギュラーです。受注会ベースでありながら、一般販売用も用意しています。下記に詳しく記載していますので確認ください。金土に店頭、日曜正午より商品帖を更新します。
<店頭販売>
2.7 Fri / 12:00 – 17:00
2.8 Sat / 12:00 – 17:00
一般発売分としてある程度の数量は作っておりますので、店頭にいらっしゃる方はすぐに商品をお持ち帰りいただけると思います。混雑状況により、フィッティングをお待ちいただく可能性がありますので時間に余裕を持ってお越しください。お支払いはクレジットか現金の選択が可能です。
<商品帖販売 / 商品帖受注>
2.9 Sun / 12:00 – 23:00
一般発売ページ、受注ページの2つを更新します。一般発売ページから、ご購入の方は4日以内に柿乃葉より発送いたします。また、一般発売がSOLDになった時点で、受注のみのお受付に切り替わりますので、受注ページよりご注文ください。受注分の納期は、6月を予定しています。日曜、23時に自動で締め切ります。クレジット、銀行振込の選択が可能です。銀行振込は2.10 Mon 12時までにご対応いただける方のみでお願いいたします。
25.2.7 Fri – 2.8 Sat / 12:00- 17:00 @柿乃葉
25.2.9 Sun / 12:00- 23:00 @柿乃葉商品帖
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Release & Order Event
– DENIM FLARE 5POCKET –
Cotton Denim – 13oz
Indigo
7 / 8 / 9
49.500 tax in ( 45.000 )
kakinoha
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Order Event @柿乃葉商品帖
Delivery Date / June 2025