2025.02.12
Hand Enbroidery Knit Jacket
25SSの展示会、全ラインナップの中でも最も印象に残ったもの。松村さんが新しく作ったクロシェットのハンドニットJKT。この女子感が強いアイテムを良くぞメンズファッションに落とし込んでくれました。職人の手のみで膨大な時間をかけて成形されるカギ張り編み、その編みが荒く奥が透けて見えるクロシェット。エッジにチョンチョンと味付けされた刺繍も全てオールハンド。こういった手仕事満載のダサ可愛い服は、僕の趣味嗜好の深度がある所までを突き刺してくれる要素であり、飽きもこずずっと好きでいられるもの。とは言え、所有欲を満たすだけの宝物のような服というわけではない。スタイリングにおいても沢山の妄想が膨らんでいく。“風が抜けるコットンニットジャケット”という、季節の変わり目に最も重宝する機能的な面もありながら、重ねることの楽しさを知った今、ジャケット的に主役にして透けを計算したり、サンドイッチの中間にくるシャツ的な脇役に回ったりと、日本の四季のどの瞬間にフォーカスしても応用できるキャパシティを感じる。これは、展開しないわけにはいかない。提案しないわけにはいかなかった。インラインはどれも良く、選べなかったので全色をハナレに仕入れた。そして柿乃葉用として、もう一歩踏み込んだものを考えていくことにする。
生成りの野蚕シルク糸、白のコットン紐はインラインのものをそのまま使う。新たにサックスMix、ピンクMix、黒カラーネップ、ネイビーモール糸を今作用に選んだ。これらはニット用のウール糸であり、本数取りして太くし刺繍用とした。襟やポケット、裾など、アシンメトリーに手刺繍してもらい、昭和のおばあちゃんお手製のような“コッテリ感”をリクエストして出来たデザイン。
フロントには5つのワイルドなボタン。非公表とするが、松村さんが好きな貝ボタンを裏使いしており、過去作でもここぞという時にこれを使っている。色、凹凸感、形状もそれぞれで、クロシェットニットとの相性が良い。
色はすぐに決まった。どの季節にも着ることを考えればLight Grayが最適解(僕の場合は)。得意のグレーのスラックスと挟んでワントーンさえ作ってしまえば、これに合わせるものは赤でも黄色でもオレンジでもグリーンでも、どんな強色でも受け止めてくれることになる。70s感も匂うカジュアルなクロシェットニットをワントーンで綺麗に着るという引き算アプローチを選ぶならば、仕様としては“クセ強”に足し算してみたくなる。刺繍糸としてパステル系、ダーク系の糸をいくつか選んだ後は、「コッテリ系でお願いします」と伝えて、松村さんと作り手の感性にお任せしてサンプルを編んでもらった。微修正を加えて完成したのがこのニットです。夏に近いシーズンはお気に入りのTシャツの上に着て透けを楽しむ。リゾート地ではショーツにビーサン、タンクトップの上に羽織る。日中暑ければ肩にかける、腰に巻く。肌寒くなればハイゲージニット、タートルの上に着る。シャツの上に着る、シャツの下に着る。ベストも然りだ。冬はツイードのジャケットの下に着て、フロントと袖の透けレイヤーを見せる。そして柿乃葉で連続リリースしているVILLEなどジャストなレザーの上も着れる。バリエーション色々あります。その時の気分と感性で自由にどうぞ。軽さあり着心地と快適です。サイズはフリーサイズの2のみで、新品時は着丈70、身幅58、肩幅50、袖丈58ですが、クロシェットのカギ張り編みの特性上、着ていくとここから幾分緩くなると思ってください。だらっと適当に。さほど体型関係なく着れる服だと思います。金土の店頭展開です。ハナレには一足早く入荷しており、既に完売カラーもありますが、是非両店見て自分に合う色を選んでみてください。在庫が残れば、日曜正午に商品帖を更新します。
25.2.14 Fri – 2.15 Sat / 12:00 – 17:00 @柿乃葉
25.2.16 Sun / 12:00 – @柿乃葉商品帖
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Ex Hand Enbroidery Knit Jacket
Body _ Cotton
Parts _ Silk / Wool / Cotton
2
132.000 tax in ( 120.000 )
MAATEE&SONS