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ULKA – Kakinoha Trousers

 

 

 

 

 

 

先月で柿乃葉をスタートして丸5年が経過した。柿乃葉のモノ作りにおいて、これまで最も多くの取り組みをさせてもらっているのがMAATEE&SONSであり、早くも今季で9シーズン目を迎えている。提案したいモノ、サイズバランス、スタイリングもその時の気分によって少しづつは変化していくものだが、MAATEE&SONSとのトラウザーにおいてはこの2年間、常に“JEFFERY”を主戦として送り出してきた。ご存じ、柿乃葉の常連様は“ドレトラ”を履いていただいている方が圧倒的に多いが、イメージとしてはそれがもう少しワイドになったのがJEFFERYであり、皆さんごく当たり前のように両方を愛用してもらっている。そんな折、展示会時に「柿乃葉トラウザー的なもの、作ります?」との声をもらった。パターンからやり直すと、作り手の仕事が増え、完成までの時間もかかる。やりたい形は何となく持っていたが、MAATEEはインラインの型数も多いし、逆に言ってもらえたのは嬉しかった。ファッションは常に動いていて、好きなモノがさほど変わらない人であっても、鮮度や袖を通す時の高揚感を常に求めている。そこから打ち合わせを重ね25AW、MAATEEとの共作、柿乃葉トラウザー“ULKA”をローンチすることになった。読みは“うるか。名付けの由来は割愛しますが、かなりの個人的趣味からなので興味ある方は聞いてください。パターンの大枠のコンセプトとしては“フレアのエッセンスを取り入れたワイドストレート”。近年で僕のスタイリングにもフレアが定着した。ドレトラからフレアも作ったし、フレアデニムも作った。どちらもかなり好評だが、この取り組みではワイドストレートを貫きながらも幾分ボリュームダウンさせ、寸法採りとしてはフレアの考え方に寄せていく。まず、フレアとは何か?当然、膝幅より裾幅が広いパンツのこと。ラッパ型になり、フレアとなる。そしてワイドストレートとは何か?基本的にはワタリや膝幅が極端に広いパンツ。だが、“ワイドストレート”というワードは実に曖昧であり、ほとんどのそれが膝位置から裾に向かってはテーパードしている。“ワイドストレート”の代表的なJEFFERYを例にすると、裾幅は広い。膝幅の方がさらにぐるり7cmほど広い。逆の言い方をすると、ぐるり7cmほどテーパーしていることになる。

 

 

 

 


フレアの“SHIRAHAMA”から拝借したくびれの大きな特徴的なサイドアジャスト。片側で3cm〜4cmほど絞ることが出来て、ゆったり履きたければ大きめを絞るのも有り。バックポケットは左がフラップ有り、右が無し。バンダナやハンカチは右ポケに突っ込めば良い。そして、テーラーのドレスパンツでは有り得ない、サイドアジャスト付きなのにベルトループも一体型になったユニークな腰回り。スタイリングによってベルト有り無しも使い分けることが出来る。太いベルトならアレだが、ドレスベルト幅だとアジャストの上部には重ならないので、着用時のストレスはない。

 

 

 

 


持ち出し、マーベルト、ポケット口のグリカンと、手の仕事のオンパレード。MAATEEはドレスアイテムが極端に強く、テーラードJKTもそうだが、トラウザースの作りも群を抜いている。本格テーラーならまだしも、この価格でここまで細部にやり込めるブランドはそうそう無いと思う。

 

 

 

 


生地はイタリアの老舗ミルより。選んだのはユニークなウールシャンブレーの杉綾。茶系の濃淡のトーンで作られるBrownはシャンブレーならではのナチュラルな光沢、ダダ漏れの上質感ありスタイリングも容易。タテ糸に明るめの糸を含んでいるので、奥行きもありグレイッシュなブラウンで重たすぎない。冬は色を差したいが、発色の良い色も受け止めてくれる。Beige Blueは、色名の通りで表と裏で全く異なる色を使ったシャンブレー。ベージュ系であり、グレー系であり、グリーンぽくも見える玉蟲的な面白み。直射日光の下ではくっきりブルーが出てきて、ストライプパンツのような見え方もする。中肉で適度な厚みがありながら、軽さもあり、これから15℃付近になると出番がやってくる。関東のメインは10月下から4月上くらいだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ULKAをJEFFERYと比べた時にどうか。端的に言うと、ULKAの方が股上浅く、膝幅狭く、裾幅広い。そして、JEFFERYよりもう少しスッキリしたForever2と比べてみても、ULKAの方が膝幅が狭く、裾幅が広い。言語化すると「それなりのワイド感はあるが、膝幅は絞り気味で裾幅が広いストレート。テーパードがほとんど無い。」と言うことになる。履いてもらえる方には、そのラインの圧倒的な美しさを感じてもらえると思う。ULKAのサイズ詳細は<1>で胴囲81、股上31.5、股下72.5、総丈102、ワタリ幅36、膝幅27、裾幅26、<2>で胴囲85、股上32.5、股下74.5、総丈104.5、ワタリ幅37、膝幅27.5、裾幅26.5、<3>で胴囲88、股上33、股下76.5、総丈106.5、ワタリ幅37.5、膝幅27.5、裾幅26.5です。僕(177、68)で2を着用。1でも履けるけど丈が足りない、3でもサイドアジャスト絞ると普通に履けてしまう、と言った具合です。勿論、上記からの丈詰めも可能ですし、折り返し幅が大きいので、丈を伸ばすことも出来ます。両アジャストを絞ればウエストでは最大7、8cmくらいは絞れるので、この新しいシルエットをどう履くかは、ご自身のスタイルでお選びください。金土の営業、在庫が残りましたら商品帖に更新します。天気も回復しそうですので、是非、履きにいらしてください。

 

 

 

 

 

 

 

25.10.17 Fri – 10.18 Sat  / 12:00 – 17:00 @柿乃葉
25.10.19 Sun / 12:00 – @柿乃葉商品帖

ULKA
Wool Chambray ( Italy )
Brown / Beige Blue
1 / 2 / 3
62.000 tax in ( 68.200 )
MAATEE&SONS