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“ひょっとこ” ZIP JKT

 

 

 

 

 

 

“ひょっとこ”はMAATEEの冬のお家芸でもあり、柿乃葉でも過去3作に渡り、別注として新たな提案をしてきた。通常、“二重うす”や“ひょっとこ”といった編み組織は、同素材で色を変えてというものが殆どだと思う。ハンギングした時、折り返した時に裏地のように見える、もう1つの色を楽しむのが目的だ。2021年に初めてリリースした“MAATEEのひょっとこ”は、表と裏の素材を変えるというアプローチを試みたわけだが、“とろとろのカシミヤ”と“じゃりじゃりの強撚シェット”という正反対の特性を持つ素材を組み合わせた。それぞれの個性は異なるも、外はカリっ、中はふわふわな鮮度たっぷりな新しい着心地、さらに4年前の別注では裏目使いにしたエルボーパッチも提案させてもらって、唯一無二なニットになった。そして今季、大きく進化した“ひょっとこJIPジャケット”。これは、過去最高傑作ではないだろうか。何が良いか簡単に3つにまとめると、①カシミヤを外にしたのに、着心地が良いこと、②ふんだんに盛り込んだ手の仕事と遊んだディテール、③ある時期はアウターになり、ある時期はインナーになるサイズバランス、なことだ。

 

 

 

 


2パターンの別注色を作った。カシミヤにライトグレー、シェットにミディアムグレーを選んだMelange Gray。歳を重ねていくにつれてどんどん似合ってくる明るいグレートーンのスタイリングは、僕世代のお客様が多い柿乃葉では外せない。Gray hairのおじさまが着るライトグレーは色気があって圧倒的に渋い。今月受注会を行ったカシミヤドレトラや、カシミヤジェフリーをお持ちの方、色調バッチリですよ。そしてBlack Greenは、黒のカシミヤ、カーキのシェット。グリーンが上手く撮影できず、グレイッシュに写ってます。実物は、自然光の下ではしっかりエルボーに緑を感じます。黒にグリーンって男性的な配色であり、骨っぽくも上品な組み合わせだと思う。しばらく離れていた軍パンも、また気になり始めている。やっぱり相性は抜群だった。

 

 

 

 


今回の“ひょっとこ”は攻撃的なディテールを多数持つ。クルーを割り、ネックにのせた手刺繍が大きなアイキャッチ。使い勝手抜群のダブルジップの引き手には、懐かしのミサンガ。小学生の時のJリーグ開幕期の大流行を思い出してしまうが、それもそのはず僕と松村さんは同世代である。袖先や裾はカットソーライクにくるくるにしてハンド留め。そして、最もこだわったのが、編みテクニックを用いて立体的に膨らませた腰ポケ。ここにも両脇にグリカン。これらのディテールに見える全てのベージュの手縫い糸は、ワイルドシルクである。クルーカーディガンという比較的シンプルな外装に仕上げながら、手の仕事で遊び尽くしたチャーミングさが堪らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上記、①について。当初、展示会で説明を聞いた時は、いつもの“ひょっとこ”の逆であって、外はカシミヤで当然のふわふわ、内はシェットの硬さがあるだろうから、着心地の面ではどうだろう?と思っていた。羽織ってみた。驚いた。この企画ではカシミヤ側を2本取りしているそうだ。表記上ではFaceサイドはCashmere100%、BackサイドはShetland100%であっても、製品になった際はカシミヤの分量の方が多いことになり、シェット側にもカシミヤのフワトロ感が干渉している。さらに、シェットを糸の状態で強撚していくが、製品になった際のシェット側にのみ起毛機を当ててモフッとふくらませているのだ。これらによって、肌にあたる面のシェットの硬さは全く気にならないし、抜群の保温性を誇る。②については、上記でも掘り下げているが、各所に野蚕糸を多用した手の仕事が僕的にどツボ。この業界に長くいて色々な服に袖を通してきたが、普通すぎる服は面白みがなくて、かえって飽きてしまう自分がいる。ミニマルを十分理解して、そこに遊びを加えた服の方が着続けたいと思える。③について。大きすぎないバランスなのが好都合だった。柿乃葉では3と4を作っているが、通常のMAATEEからすると1サイズくらいは小さめの分量感になると思う。10度を超えるくらいの11月や4月には貴重な羽織りになり、12月から3月はアウターの下でしっかり活躍する。BLACKBIRDのダブルやスリーブレス、MINIMAL SLOPEのスノーパーカ、そしてMAATEEのダブル、中綿みかんなど、今季も様々なアウターを提案してきたが、それらの内側にも相性の良い1着になるはずだ。サイズ詳細は3で着丈66、身幅60、肩幅49.5、袖丈60。4で着丈68、身幅62、肩幅50.5、袖丈62です。ゆったり着たい方、高身長なお客様に向けて、4も少し作りました。僕(177/68)は上記スタイリングで3を着用。3でジャスト、4だと少しゆったり目になります。普段、MAATEEのトップスで1や2の方も、今作の3は着ていただけると思います。これもどうご自身のスタイルに合わせて着るかですね。僕個人としては、TシャツやロンTeeに羽織るところから始まり、寒くなるにつれてインはタートル、ヘンリーなどのハイゲージニット、BLACKBIRDのフードスキッパーなどに移行という感じです。ダブルジップも開け方の工夫で、スタイリングが広がります。金土の店頭発売、残りましたら日曜正午に商品帖に掲載します。

 

 

 

 

 

 

 

 

25.11.28 Fri – 11.29 Sat  / 12:00 – 17:00 @柿乃葉
25.11.30 Sun  / 12:00 – @柿乃葉商品帖

Ex “Hyottoko” Jip Jacket
Face side – Cashmere
Back side – Shetland Wool
Black Green / Merange Gray
3 / 4
99.000 tax in ( 90.000 )
MAATEE&SONS