2026.05.27
Punching Easy

柿乃葉としては初となるCLASSへの別注を依頼した。きっかけは昨年、CLASSの25SSのコレクションの際に個人買いして夏場に大ハマりした、ウルトラスエード製のパンチングイージーだった。僕が愛用している私物は、サンドとライトグレーが左右アシンメトリーになったカラーリングで、パンチングの形状自体も、片方が大きめの正方形、もう片方が小さめの丸という、左右非対称で前衛的なデザインのもの。高いファッション性とイージーケア、その佇まいに惹かれて穿き始めたのだが、実際に日常で着用してみてその真価に衣服としての感動を覚えることになる。何より驚いたのは、歩くたびにパンチングの穴から風がすーっと抜けていく、これまでにない清涼感と新感覚の穿き心地だった。それまで裾リブのボトムスでしっくりくるものは皆無かったが、この素材が引き出したストンと落ちるシルエットは抜群に美しく、あっさりと苦手を克服。その上、“穴開き”という繊細に見えるデザインでありながら、汗をかいたり汚れたら自宅で洗濯できるといイージーケアっぷり。あまりにも楽でスタイリングも楽しいので、休みに子供と出かける時にも本当にこればかり穿いていた。子供の友達から「あ、穴が空いてるよ」とツッコまれたりして、妙な人気者になったりもした。とにかく昨年の夏を中心に、圧倒的に手に取る回数が多かったのがパンチングイージー。今作では、私物のアシンメトリーな前衛さを1度削ぎ落とし、スタイリングの汎用性を優先に考えたソリッド仕様へと変更。潔く無地に徹し、パンチング形状も小さめの丸型だけに統一した。恥ずかしい話、僕は過去のCLASSのコレクションをリアルタイムでは知らないのだが、デザイナーの堀切さんに相談したところ「実はこの無地は過去のCLASSに実際にあった人気のデザインなんですよ」という答えが返ってきた。巡り巡って、ごく自然な形でブランドのアーカイブの地平に光を当てるような、復刻的な別注へと辿り着くことになった。

ここで、今回採用した“ウルトラスエード”という素材の特性について改めて触れておきたい。CLASSの代名詞とも言えるこの素材は、天然スエードのような滑らかで上質な肌触りを持ちながら、機能面ではそれを遥かに凌駕する快適性を備えている。シワになりにくく、汚れにも強い。そして何より、自宅で洗濯が可能で、洗っても縮まないという、現代の日常着として最高峰の扱いやすさを誇る。今作はウルトラスエードの中でも特に薄手の生地であり、全体に均一な小さな丸いパンチングが施される。先述した通り、歩くたびに、あるいは風が吹くたびに、この無数の穴から風がすり抜けていく。この「風が抜ける感覚」は、言葉で表現する以上に新鮮で、実際に脚を通した瞬間に誰もが思わずニンマリしてしまうはず。カラーはSand、Burgundy、Blackという、全く表情の異なる3色を製作していただいた。僕は早速、BurgundyとBlackを手に入れてオンオフ問わず、スタイリングを楽しんでいるが、これからの季節が本番。日本の暑すぎる夏にも快適、高揚感のある新感覚をぜひ味わってみてほしい。

ベースとなる形はウエストも裾もゴム製のリブで仕上げられた、スポーティーでリラクシングなイージーパンツ。デザイナーの堀切さんに伺った際「このパンツは元々、腰パンで履くイメージで作った」と仰っていた。確かに去年のインラインはウエストが緩めの設計になっており、普通に穿くと腰位置に下がってきてしまう仕様だった。だが、僕は腰よりも少し上の位置である程度のホールド感を持って穿きたいタイプ。実は私物はお直しに出して、ウエストゴムを幾分強めにカスタムして穿いていた。今回の別注では、その実体験による使いやすさを反映させ、過去作よりもウエストゴムを強めに調整していただいている。単にキツくしたわけではなく、軽く25cm以上はぐーんと伸縮する抜群のストレッチ性を持たせているため、体型を問わずどんな方でも穿きやすくなっていると思う。各部のディテールに目を向けると、ポケットなどの端部分はすべて裁ち切り仕様。さらにサイドシームがないため、横からのシルエットもすっきりとミニマルに見えるのが特徴。もちろん、パンチングによる極上の通気性を100%活かすため、裏地は一切設けていない。

自由にスタイリングを楽しんでもらいたいことを前提に、個人的な3色の考え方について。Sandは、最もベーシックで安心感のある立ち位置として。暑い季節に全体をライトトーンでクリーンにまとめたり、あるいはトップスに強色を持ってきて受け止めてくれたりと、万能に活躍するのがSandだと思う。肌と色が近いという点でも気楽に履けるはず。そして、個人的な一押しであるBurgundy。最もファッション度数が高く、履くだけで垢抜ける感覚がある。重ね着がしんどくなる夏には有難い要素だ。誰もが多く所有している白のプリントTeeなどでさらっと合わせるだけで十分で、ベージュやグレーなどの中間色とも馴染みが良いし、ネイビー、ブラウン、ブラックとのも高相性。意外なほど合わせる色を選ばない。最後にこの素材とシルエットに最もしっくりくるBlack。このイージーな形も相まって、スポーティーで若々しい印象に仕上がっている。夏のオールブラックは今の個人的な気分でもあるが、穴開きのブラックは抜け感も他のそれとは大きく異なるし、真夏であっても重たく見せない。上下をブラックでまとめながらインやサンダルで派手色を差したり、カディやリネンの白シャツを合わせてモノトーンに落とし込むのも良い。今年、黒ばかり買っている。ここで、パンチングについて触れる。新感覚な履き心地なのはもう理解ったが、全体に穴が空いていることを気にしている人は過半数以上だろう。いい歳したおじさんが透けていいのか。僕も履くまでは半笑いだったし、堀切さんにも透けについて問うた。まず好奇心を信じて、騙されたと思って履いてみて欲しい。結論から言うと、肝心の透けはそんなに気になるものでもなく、それよりこのパンツの素晴らしさの方に心を持っていかれて、どうでもよくなってくる。強いて言えば、パンチングの隙間からうっすらと出てくる下着と肌の色の段差が気になるところだろう。色々と試したが、肌の色と遠くないライトグレー系やベージュ系のボクサーパンツを穿いていただくのがベスト(べージュ系は極めて少ないが)。あとは着丈の長いシャツ、Tシャツは大きめを選ぶなどすると腰回りが隠れて安心感は高く、おもむろに腰にシャツを巻くようなアレンジも有効な手段だ。サイズは2サイズ展開。1がウエスト60-88cm、股上32cm、股下71cm、総丈103cm、ワタリ幅34cm、膝幅29cm、裾幅14cm。2がウエスト65-95cm、股上33cm、股下74cm、総丈107cm、ワタリ幅35cm、膝幅30cm、裾幅15cm。僕(177/ 67)はサイズ2を着用している。あくまで僕の見立ての身長の参考値として、170cm前半くらいまでの方はサイズ1、170cm後半以上の方はサイズ2、その間の方はお好みによって。総丈はやや長めなので185cmくらいの方でもサイズ2で普通に穿けるバランス。CLASSとの初タッグだが、大プッシュなこともありそこそこ数は作ってます。今週も金土に店頭発売。在庫は日曜日正午の商品帖に更新します。昨夏、僕自身が最も高揚したクオリティをぜひ体験しにいらしてほしい。

26.5.29 Fri – 5.30 Sat / 12:00 – 17:00 @柿乃葉
26.5.31 Sun / 12:00- @柿乃葉商品帖
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Ex Punching Easy
Artificial Leather
Sand / Burgundy / Black
1 / 2
64.900 tax in ( 59.000 )
CLASS



