手記 > カシミヤセーブルのループカーディガン

カシミヤセーブルのループカーディガン

 

 

 

 

 

 

外は真夏。東海の一部では40度越えの危険な暑さ。少し気まずいが、今秋冬のイチオシの商品が届いた。うちは基本SALEが無いので、急に冬物に変わった感がある。それでも「新シーズン待ってました」となるから、やっぱり服が1番の趣味というお客様の絶対数が多い。服屋としては有難いことだ。さて、今季最初の受注会はobaferとの共作です。秋から冬、そして春へと季節が移り変わる中で、ワードローブの中心に据えたくなるのがニットという存在だ。中でも近頃は、ハイゲージでもローゲージでもカーディガンを着たいという欲求が確実に高まっている(僕だけか?)。もともと基本的には暑がりな気質ゆえに、Tシャツの上、あるいはシャツの上にさっと羽織り、暑ければさっと脱ぐことのできる機動性の高さ、ラフな付き合い方がカーディガンの好きな点である。obaferの小原さんとモノ作りをするのなら、やはり手仕事に依った温かみのあるもの、奇抜すぎずでも普通すぎないものを作りたい。そんな思いを抱いていた折、先の展示会で出会ったグッドデザインが、思い切ったショート丈のローゲージのカーディガンだった。目を引いたのは、前立てからだらりと垂れ下がった紐のデザインである。ここ最近、こうした少し気の抜けた空気感を漂わせる“紐使い”がどうしようもなくマイブームなのだ。考えてみれば、普段から僕はカーディガンのフロントをきっちり締めて着ることはほとんどない。そんな個人的な実感とマイブームをベースにして、この紐デザインを活かしながらもっとルーズで、丈が長く、楽チンで大人っぽいバランスを1からお願いすることにした。そして、最高の素材で。今年の冬もきっとkakinohaのフレアデニムにブーツが主戦になるだろうから、その組み合わせを最も重要視しつつ、もちろんスラックスやワイドパンツにも収まるシルエットを念頭に置いている。

 

 

 

 


obaferと共に向き合ったこのカーディガンの柱となるのは、身に纏うだけで圧倒されるような素材使いだ。内モンゴル産の極上のカシミヤを8割、さらにセーブルを2割という比率でブレンドしている。イタチ科の小さな哺乳類、ミンクの仲間であるセーブルの毛はカシミヤよりさらに細く、空気のように軽いのに極寒の地でも耐えれるほど温かいとされる。さらに特筆すべきは、糸にする段階での撚糸工程にある。意図的に絡まりを作り出すことで、あえて凹凸感のある表情豊かな糸へと加工している。ただ滑らかなだけではない、奥行きと力強さのあるタッチが生まれた。デザインのアイコンとなるフロントのループは、僕にとっては“抜け感ある飾り”に等しいが、リボン結びなどして留めることも可能だ。ボタンホールに紐を結んだだけの仕様なので、もしも気分を変えたい時が来たら、自身で好きなヴィンテージボタンなどを取り付けてカスタムしてみるのも一興だろう。腰に配されたパッチポケットも、すべて手作業で縫い合わされており、ポケット口の端にはウール80シルク20の糸を用いて配色でさりげない手刺繍を施している。たっぷりとした分量を持たせたアームホールから、袖先のリブに向かってぐっときゅっと絞られる設計。やや長めに設定された裄丈は、袖口に愛らしい溜まりを生み出すことになる。首元の味のあるobaferのブランドネームや、ウールシルクの糸で手刺繍したサイズ表記に至るまで、細部への狂おしいほどのこだわりが小原さんらしいニットの基本スタイルだ。

 

 

 

 

 

 

 

この1着の作り込みの背景には、妥協のないアプローチがある。右見頃、左見頃、後見頃、両袖、そして前立て、その全てのパーツをアトリエに据えられた手編み機で丁寧に編み立て、最終的にそれらをプラモデルのように小原さんの手作業によって剥ぎ合わせ、形にしていく。世の主流であるカーディガンの多くは、前立てを総針リブやガーター編みにすることが多い。今作は、小原さんの強い拘りにより、ボディと同じ天竺編みをあえて前立てのみ二枚仕立てにした。それが結果として、ビンテージのレタードカーディガンの前立てに似たルックスとなり、たまらなく愛嬌のある表情を醸し出すのだ。仕上げには1点づつしっかりと洗いを施すことで、風合いを引き出していくが、ここからは僕らが繰り返し袖を通して育てることになる。原料の良さがさらに奥から顔を覗かせ、ふっかふかになっていくだろう。しっかりとした保温性を誇りながらも、まずはTシャツの上にラフにバサッと羽織って、肌にあたる素材感を楽しんでほしい。季節がさらに深まり寒さが増してきたらシャツの上、スウェットの上、そして何よりおすすめしたいのが、ハイゲージのニットとの“ニットオンニット”のレイヤー。これが贅沢だ。アームホールには適度なゆとりがあり、またニット特有の優れた伸縮性があるため、GジャンやレザーJKTの上からでも容易に羽織ることができるし、真冬になれば上からコートやオーバーベストを重ねることも出来る。ジャージセットアップでハズすのも良かった。カラーは全4色を展開しているため、ご自身のスタイルに合わせて選んでほしい。“Greige”は、重たくなる冬のスタイリングをライトトーンで着こなしたく、色を差すにももってこい。それと反対に“Melange Black”はダークトーンでストイックに。“Orange”、そして“Chocolate”は、インディゴデニムとの相性が飛び抜けて良く、デニムを中心にワードローブを組んでいる方にはおすすめしたい。サイズバランスとしては、肩もドロップし贅沢にゆったりとしたバランスに仕上げているので、文字通り「だらだら」っと力を抜いて纏ってもらいたい。3サイズ作りました。2で着丈70、身幅64、肩幅60、袖丈57。3で着丈72、身幅66、肩幅62、袖丈58。4で着丈74、身幅68、肩幅64、袖丈59です。僕(177 / 67)はサイズ3がベストです。“Orange”、“Chocolate”、“Melange Black”が3で制作、“Greige”は4で制作。2は受注可能ですが、サンプルは作っていません。軽く暖かく楽に羽織れて、こういった服は着用頻度が高くなります。ぜひ、冬の相棒として、この機会をお見逃しなく。女性(奥様)にもおすすめです。今回の販売方法については受注会となり、詳しくは下記に記載します。店内、涼しくしてお待ちしています。

 

 

 

 

 

 

 

<受注会について / 納期予定 26年10月 – 11月>
販売方法は、受注形式です。手作業での制作となるため、受注総数によっては分納となる可能性があります。その際、基本的には店頭→商品帖での先着順にお作りします。納品までお待ちいただく可能性があることを、ご了承いただいた上での受注をお願いします。金土の店頭受注後に、日曜正午より商品帖受注へ移ります。お支払いは前金 ( 上代の半額 ) or 全額の選択が可能です。受注後のキャンセル、また前金の返金はお受けできませんので、予めご了承ください。

 

 

①店頭受注 / 入店フリー
7.24 Fri – 7.25 Sat / 12:00 – 17:00
今回はアポイント制ではありません。店頭では実際に商品をフィッティングいただき、その場で受注が可能です。サイズ2のサンプルはありません。混雑状況によっては、お待ちいただくか整理券でのご対応を判断いたします。すぐのご対応が出来ない可能性もございますので、時間に余裕を持ってお越しいただけますと幸いです。お支払いは前金 ( 上代の半額 ) or 全額、各種クレジット or 現金を選択可能です。暑くなりそうです。お気をつけていらしてください。

 

 

②商品帖受注
26.7.26 Sun / 12:00 – 23:00
日曜の正午より11時間限定で商品帖からの受注が可能です。同日23時に自動締め切りとなります。手作業での制作となるため、受注数によっては分納となる可能性があります。その際、基本的には先着順にお作りします。お支払いはこちらも前金 ( 上代の半額 ) or 全額、クレジット or 銀行振込を選択可能です。月曜に発注をかけますので、銀行振込の方は7.27 (月) 正午までにご対応可能な方のみご選択ください。

 

 

 

 

 

 

26.7.24 Fri – 7.25 Sat / 12:00 – 17:00 @柿乃葉
26.7.26 Sun / 12:00 – 23:00 @商品帖受注

Order Event
Ex Loop Cardigan Jacket

Cashmere80 Sable20
Greige / Orange / Chocolate / Melange Black
148.500 tax in ( 135.000 )
Delivery Date / October – November 2026
obafer