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CURRAN

20AWも色々なブランドを見て素材に触れ、その中でも驚愕したのがNICENESSの綿ビーバーでした。殆どの人がカシミヤ?と訪ねてしまう極上タッチ。話を聞けばビキューナカシミヤをイメージして作られたイタリア産の超極細綿ビーバーを持ち込んだとのこと。通称ハイパーソフトビーバー。

 

 

横に並んでいたデットのカシミヤも最高だったのですが、この綿ビーバーもずっと頭から離れず。「自分が欲しいものを紹介する。価格に臆するな」がモットーの店ですので、お願いしてコートを仕立ててもらいました。ベースに選んだのは20AWの新作の“GENE”。40s-50sのフランスのレインコートを前身に、同年代のイギリスのマックコートを後ろ見頃にドッキングしたデザイン。この仏英クラシックなドーバーコートに極上綿ビーバー。良いものが出来るのは容易に想像出来たのですが、前合わせを比翼にアレンジ、襟のドットボタンをホーンに変更したりと郷さんの足し引きが効いて、予想以上のクオリティと大人顔で仕上がってきました。

 

 

傾斜のついたラグランから肩は比較的ジャスト目で、裾にかけてA気味のゆったりとしたシルエット。そこにフレンチな襟の角度が良いんですよね。そして深い切り込みを入れたベンツ。

 

 

どちらかと言うと襟元でしっかり留めて着るのが良いですが、バサっと羽織っても良し、襟を立ててベルトで絞るのも良し。コットンと言えど冬越せます。温かいですよ。

 

 

色はネイビー、価格は税別で19万(軽く20万は超えると思ってました)です。サイズはMとLで、自分はLです。初めて袖を通す際にオリジナルネーム”CURRAN”のスタンプが押されているのに気づきました。郷さんの好きなアーティスト、アルヴィンカランより。このコートだけの命名って嬉しいもんです。極上の毛布を纏って歩いているかのような他にはない着心地を服好きな方へ。今週末10日にリリースします。