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素材オタクが認める生地

 

このコート大好きです。ようやく紹介できます。そもそもCOMOLIと言えばアウターのイメージがあると思いますが、20AWのコレクションの中で最も印象に残ったのがこのバルカラーでした。赤みに振った渋めのカーキに、マットで起毛感のある生地。日本の気候に適した素材開発は小森さんの物作りの根っこにあり、その風合い出し、色出しにも魅了される方が多くいらっしゃるかと思います。COMOLIのコレクションの大半は彼が国内で作るオリジナル生地ですが、実はこのポプリンのように一部仕入れがあって。今回の生地は、彼が敬愛するという、イタリアの生地職人が作ったもの。リネンを主にウール、カシミヤがブレンドされ、色も質感も言ってみれば少し野暮ったくて古めかしいんですが、原料の良さが際立っていて。言葉足らずな表現ですが、これは無条件に良いですよ。肌がやれてきたくらいの大人の方が似合うと思う。素材オタク?の小森さんがわざわざ海外から仕入れる生地ですから、日本で作れないもの、仕入れる意味があるということ。悪いわけないですよね。合わせたボタンの色合いも絶妙。

 

 

1と2を仕入れています(僕は2を着用)。ゆったりとしたサイズ感で、真冬になれば襟を立てて。あと展示会の段階から今季のカシミヤニットに羽織るのを想像していました。良いものこそ普通な着こなしで、同系色が心地良いんですよね。柿乃葉の20AWも終盤戦にして、今季の個人的な1番のお気に入り。11.7より発売します。価格は税別168,000円です。