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ヘアカット事情

ヘアカット事情。普段は銀座に店を構える友人に切ってもらっているが、東京に出る日はアポを詰め込んでいることが多く、なかなか時間が合わない。とは言え2回に1回は襟足を整えるくらいなので、そんな時に選択肢に入ったのが街の格安理容、所謂1000円カットだった。知らない美容院に飛び込んでオサレヘアにされるのも怖いし、ここは予約もいらないし、自分の空いたタイミングに行って15分もあれば店を出れる。「後ろを低めに刈り上げて、その他は5mmくらい切ってください。伸ばしてるんで、その他は何もしなくて良いです」こんな調子でお願いして、普段味わうことのない10分間のどきどき(スリル)を楽しむ。去年デビューから既に3度ほど行って思うことは、行きつけがあり、あくまでサブで“少し整えたい”という目的を達成するには全然あり。元々切り立てのピシッとした感じより、2週間くらい伸びて馴染んできた時に良くなったと思う自分としては、仕上がりの“ぼさっと感”は他ではなかなか出せない。注意すべきはセニング。重めが好きな人は「軽くすいてください」は禁句だ。短時間で客を回していくこの世界のセニングは凄まじい。ざくざくと大胆に髪がむしり取られていき、一気に脈拍が上がっていく。