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身幅の広い和紙Teeに狭いボートネックを取ってつけた

今季からMAATEE&SONSと取り組みが始まります。遅かった。柿乃葉の1stシーズンからやるべきでした。松村さんは一言で言うと”静”の人だと思うのですが、体幹がぶれないというか芯の強さに作り手としての信頼感を感じます。デザインが先行する服ではないし、どちらかと言うと日常を感じる削ぎ落とした服の方が多いのに、素材やテクニックの引き出しが多彩でコレクションを左から右まで見ても全く飽きない。妥協一切なしの拘りが詰まっているのに押し付けがましくなく、品が良くてさっぱりしてるんです。肌ツヤが低下し、少し味の出てきた自分たち世代が似合う服なんだろうって思います。

 

 

 

秋冬の立ち上がりを意識しつつも、共作スタートは和紙のTシャツから。ベタベタした今から本番の盛夏服です。自分からの当初のリクエストは”横広シルエットのネックの詰まったクルー和紙Tee”でした。早速試作を作ってもらって気づいたのが、この素材には少し肌が露出するくらいの方が相性が良いと言うこと。和紙特有のざらっとした素材に、詰まりネックのクルーでは野暮ったかったんです。“身幅の広い和紙Teeに狭いボートネックを取ってつけた”に方向転換してからはサンプル作成が何度か続き、袖丈、肩線の位置、襟ぐりのカーブなど事細かく完成度を上げる作業に徹しました。僕は首が細いのもあって天幅の広めのボートネックは過度に肌が見えて苦手で、かと言ってインにタンクを着て露出を減らすのも抵抗があります。今回作ったものは今まで着てきたボートの中で最も開きが小さく立体的に首に沿う、自分の中のボートネックの完成形です。色選びも当初はベージュ系もビーカーを取ったのですが、MAATEEオリジナルの和紙素材は濃色の方が光沢が出て品が良かった。透けも気にならないですし。夏に毎日交互に着るものみたいなイメージがあったので、最終的にはひねりを止めて鉄板のチャコールとネイビーの2色を作ることにました。どちらも柿乃葉のオリジナルカラーです。チャコールはインラインの和紙にも同名のものがありますがそれより幾らか暗めのグレーで、ネイビーは赤みの少ない濃色ネイビーです。

 

 

 

ボトムスは何にでも合うと思うので着方を深く考える必要もないと思いますが、僕はデニムとスラックスの両極端なものに合わせるイメージです。夏は特にワントーンに落ちつきます。チャコールはあえて洗いをかけたグレーのスラックスでも品良く着れます。

 

 

インアウトどちらにもいけます。デニムにはインしたいですね。サイズはFサイズ(表記は3)で、僕が着て少々ゆるっとした感じ。横を広くした割に着丈は伸ばしていないので、小柄な方もざっくり良い雰囲気で着てもらえると思います。今週は7.10(土)、7.11(日)と開店して、(在庫あれば)月曜に商品帖にアップします。

 

 

 

21.7.10 – Sat

Ex Washi Loose Tee
Washi 100%
Charcoal / Navy
3 (F)
23.100 tax in ( 21.000 )
MAATEE & SONS for kakinoha