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育てる銀眼鏡

眼鏡顔の人ってたまにいますよね。何かけても似合う人、眼鏡をした方が雰囲気出る人。残念ながら自分はそのタイプではないので、周期的に眼鏡から離れたり近づいたりするんですが、今年に入ってまた眼鏡欲が出てきました。その時のヘアスタイルとかも影響するんでしょうが、眼鏡してないと何か物足りなく時期です。靴やバッグの色と合わせたり、単純にこざっぱりまとまった時は強めのセル、ゆるめになった時はメタルのような具合で楽しんでます。メタルは特に万能で少々かためのビジネスシーンにもフィットするでしょうし、品もお坊っちゃま感も出せるので、ビンテージやデニムを着る時にも中和剤のような役割で最後のバランスを取ってくれます。今回良いものに出会いました。アンティーク眼鏡の蒐集家であり眼鏡業界の巨匠とも言えるGERNOT LINDNER氏の銀の眼鏡です。

 

 

 

 

彼のことは眼鏡が好きな方は知っているでしょう。今は勇退してますが、かのLunorの創設者。19世紀以前にヨーロッパの富裕層が愛した金、銀、本鼈甲、水牛といった高級素材の眼鏡もコレクションしていた氏はLunorを離れてから、どうしても実現できなかった銀製眼鏡の開発に取り組んだそう。材質として柔らかい銀は、今の時代に十分な強度を担保しながらフレームとして用いることは難しく、足掛け3年、特殊なプレス機で圧力をかけることで剛性と弾力性を保った銀の眼鏡フレームを開発しました。そのタイミングで新しくGERNOT LINDNERを立ち上げ、彼の眼鏡を見る機会は何度かありましたが、このタイミングで展開することになったのは、“コーティングをしない”という選択をできると知ったから。彼の眼鏡は全国の有力な眼鏡店を中心に厳選されて置かれていますが、そのほとんどが勿論最後にコーティングされています。銀の短所とされる酸化してしまい黒ずんでいくことを緩和し、普段使いに支障がないようになっています。自分ならハンドブラッシュドされたマットな銀無垢そのままの質感で、エイジングされていく眼鏡を楽しみたい。ネジ以外全てがシルバー925製のサテン(マット)仕上げ。大好きな革靴を磨くように、シルバーも磨き上げれば光るわけですから、自分の好きな具合にコントロールできます。研磨剤入りのシルバー磨きだと光りすぎると思うので、柔らかいクロスかセーム革を推奨。銀の眼鏡は風格が全くの別物ですよ。

 

 

 

 

テンプルも選択可能で、今回はアジャストテンプルに。手で出し引きするだけで簡単にフィット感を変えることが出来ます。クルミ材の眼鏡ケースに入れる時には短くする必要あり。そして形は小ぶりのパント型。細かいサイズは全幅125mm、ブリッジ幅20mm、レンズ幅43mm、縦が35.5mm。日本で言うところのボストンです。Lunorでほぼ同じ玉型のものを所有していますが、やっぱりこの形。素材に強さがあるので、癖は省きました。マイルドな塩顔の人はどんなものでも似合いますが、自分みたいな九州醤油系の人でもバッティングせずに良く馴染む形です。超軽量のメタルよりは少し重みを感じて、心地よいフィット感があります。

 

 

   

 

 

今現在、国内でこの商品のコーティング無しのものは直営店、また卸先でも売られていないそうです。受注製とさせていただき、約3ヶ月後の納期となります。8.1の夜にオーダー締め切りとなります。店舗は期間中7.24、7.31、8.1の3日間オープンしており、実物からのフィッティングが可能です。受注商品到着後はお近くの眼鏡店にて調整と度入りレンズなどに交換してもらう形になります。普段使いできるくらいの極薄のカラーレンズなども良さそうです。
来店が難しい方は<問合せ>よりご氏名明記の上、ご連絡ください。GERNOT LINDNERの規定により、カート決済出来ませんので商品帖への掲載はありません。各種クレジット、銀行振り込みのどちらかでご対応いたします。

 

       

 

 

21.7.24 ( Sat ) – 8.1 ( Sun )
Order Event  “Pant – Silver Non Coating”

Silver 925 ( Non Coating )
Adjustable Temple
Made in Gernmany
Delivery Date _ Late October to Early November
92.400yen ( 84.000yen + tax )
GERNOT LINDNER

問合せ  info@kakinoha-kamakura.com