2021.10.07

変態ブーツにサッカーソックス

100年ほど前のバッシュをベースにしたドレスシューズ。最初はモンキーブーツかと思ったけど、トゥが違っていてぷっくりしたキャップがある。ご存知、チャックテイラーですね。「大胆な発想が面白い」だけではすまされまい、こだわり尽くした靴。ファッションブランドが靴を作るのは珍しくもないけど、ここまで突き詰めて靴に向き合うデザイナーがいただろうか。もしかしたら非公表？かもしれませんが、雑誌LASTでも2人は対談していましたし大丈夫でしょう。NICENESSからのオファーを受けてこの靴を作っているのはFの小島さん。彼は浅草の熟練の職人と共に最高の履き心地の素晴らしい靴を作る。価格なんて後付けで良い、欧米の本格靴と並ぶ最高の靴を作ろうとするNICENESSの思いに、純粋に楽しんで靴作りが出来たそうです。木型に手釣りして、各パートの一流職人の手によって完全分業制で作られるハンドメイドシューズ。過去に発表して話題をさらったCHETに使われる革はドイツのワインハイマーのもの。世界の一流ブランドがとっておきの素材としてビスポーク用に使ったりする革を、既成靴でさらっと使ってしまう。ファッションブランドがやるド変態靴。これ結構、恐ろしいことですよ。革靴に明るくない人が見ても、これは良いものだと理解させられてしまうオーラを感じるはず。

 

 

 

 

そして、21AWで新しく発表されたスエード版のIAN。素材には英国タンナー、チャールズFステッドが誇るスーパーバック。またしても世界最高峰の素材を選択してきます。毛足の短さが特徴のスエードで、キメの細かさは群を抜いていて、頬擦りしたくなる程しっとりしてます。品の良さが別格です。デザインも革も作りも、ここまで突き詰めて作られた革靴ですから、長く付き合うにはファーストメンテが大事。自分なら迷わず、Brift Hでハーフラバーにスチール付けます。ワインハイマーのカーフは手入れせずとも勝手に艶やかに育っていきますが、たまにはクリームで油分補給してあげてください。バッシュデザインのカジュアルな革靴なので、特徴的なキャップ部分をあえて鏡面してあげても良いですね。スーパーバックの手入れは基本、防汚も兼ねた防水スプレーにブラッシングです。IANはベージュのみのチョイス。サンドというか、やっぱりスエード靴はこの色ですよ。サイズは7( 革靴で目安25.5-26.0 )、7.5( 26.0-26.5 )、8( 26.5-27.0 )の3つで、普通の革靴と考え方を変えてそのまんまオールスターを少し大きめに履いて、絞り上げるようなイメージで履くのがシルエットも綺麗でかっこ良いと思います。捨て寸とって。自分はLe Yucca’sで40.5なんですが、この靴だと7.5をぎゅっと縛ると良い感じです。10ホールあるので、しっかり固定できます。

 

 

 

 

このブーツにどんなソックスを合わせるのがベストか。ホーズだったりロングソックスが良いと思います。柿乃葉で作ったLe Yucca’sのウエスタンを履いていても、半端な丈のソックスだとずれ落ちてきて気持ち悪くて、スーツ用のホーズばかり履いていました。冬は温かくて重宝しますし。このCOMOLIのソックスは伸ばせば膝上までくる、所謂サッカーソックス。ウール主体ですが毛玉にもなりにくく、保温性も締め付け具合も心地良い。ソックスにしては高額ですが他を探しても気が利いたもの本当にないんです。ホーズに比べると気持ち肉があるので、今回のNICENESSの10ホールのような履き方をするブーツや、少し緩くなった(大きめを選んでしまった)革靴などに適していると思います。色は黒に程近いNAVYに、発色の良いRED。冬のLe Yucca’sのギリーにも最高です。今週は10.9土、10.10日の2日間柿乃葉を開けます。共に土曜発売開始です。

 

 

 

 

21.10.9- Sat
–
CHET ( 10 Hole Dress Shoes )
Calf Leather _ Weinheimer Leder ( Germany )
Black
7 / 7.5 / 8
176.000 tax in ( 160.000 )
NICENESS
–
IAN ( 10 Hole Dress Shoes Suede )
Super Buck _ Charles・F・Stead ( UK )
S. Beige
7 / 7.5 / 8
165.000 tax in ( 150.000 )
NICENESS
–
Wool Football Socks
Wool / Nylon / Other
Navy / Red
F
10.780 tax in ( 9.800 )
COMOLI