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006 Dress Trousers ( HS ) / 受注会

 

1月の冬休みに続いて、2月もまさかの3週連続休みも脳裏過りましたが、最も納期の安定しているドレトラのサンプルが届きました。齋藤さん助けてもらい有難うございます涙。春夏新作の受注会スタートです。今回のコンセプトは去年の夏の反省点から生まれています。色ものは良いとして、チェックや柄物が多い僕のワードローブを考えると、無地のサマスラを作ってなかったのが昨夏の誤算でした。必然的に柄トップス×柄スラックスというコーディネートが増えた昨夏。デニムを履くようなテンションで、どんなトップスとも手を繋いでくれる夏の伴侶が欲しい。カジュアル一辺倒になる夏こそドレトラが調整役となりますし、今年はさらにその気分が高まりそう。「何にでも合わせられる明るめグレー無地の薄生地を探してください」というお題を齋藤さんに投げて、新旧探してもらいました。そのいくつかから今回選んだのが、デッドストックのサマートロ。この部類はイタリアメイドのツヤ生地の連想へ繋がりますが、ここは齋藤さんらしい英国メイドのデッド生地を探してきてくれました。この生地は良く欧米人が「ペーパー」と表現するような生地で、少しカサっとするようなタッチにフィニッシュされている。近くで見るとしっかりメランジ調になって、スタイリングを邪魔しない程度の少しだけの個性も備えていて。この塩梅が今回狙っていたちょうど良さで、コテっとしたレイヤーでも、柄ものでも、色ものでも、古着のカレッジTeeでも、げんべいのビーサンでも何でもあり。齋藤さんの作るこの美ワイドを纏った、デニムのような立ち位置のサマスラの誕生です。これを去年の秋から仕込んでいたので、このグレースラックスに合わせるイメージで作った色々な商品がここから入荷してきます。生地感としては、4月から10月前半くらいまで通せると思います。このポジションは本当はサイズとウエストの仕様違いにして2枚買いできるくらいのプライスにしたかったんですが、今回から縫製工賃など諸経費が上がってきてます。生地や糸もどんどん高くなる一方で、良いものはもう本当に高くなりますね。それでもハンドステッチやシックなど、テーラースーツと同一の縫製とテクニックを駆使したトラウザーとしては納得の価格じゃないかと思います。

 

 

 

 

 

 

そして、この後は補欠と言うべきか、スペシャルと言うべきか。まずは、同柄の2色展開でこれは日本で織られた生地です。とあるブランドが試織した生地で色々な理由で量産までいかなかった、世に出なかった生地なんですね。サンプル反ですから、元々10数メートルしか作りません。言わば、ドレトラの用尺だと、ほんの数本しか作ることが出来ないんです。この生地はタテZ、ヨコZの強撚したウールで、レピア織機で低速織りしたもの。メッシュと平織りを組み合わせた変形組織で、メッシュ構造が強く出ていて、シャリシャリとした清涼感と通気性というまさに夏特化型。ネイビーCHは近くで見るとグリーンとネイビーの2色構成の洒落っ気エレガンス。ブラウンCHはなんと7色使い。薄いブルーも入るので、当然ブルーのシャツにも良く合います。シャリ味あって、とにかく涼しくて軽い、夏着物の絽を彷彿させる良生地です。

 

 

 

 

 

 

ラストもうひとつ。この生地はMade by ensou.です。フランスのリネントップ糸を国内で試織したとのことですが、海外特有の大雑把感が出て、狙った色が出なかったと西川さんは話していました。ドレトラの話をした際に、パンツ単体ならすごく良いものがあると裏からゴソゴソ出てきた生地で、ひと目で気に入って全て買い取りました。とは言え、サンプル反でこれも10数メートルのみなので作れるのはわずか数本。今季のensou.から似た生地のジャケットなどがリリースされるんですが、それとも別物です。オリジナルパターンのチェックで、変形のグラフチェックとでも言いましょうか。トップ糸特有のモラモラとリネンネップが相まって、ウールでは得られない“こなれ感”も醍醐味です。チェックにシャドウ感が出ててはっきりしないのがまた良いんですよね。サンプルは入りませんが、商品にはensou.の生地ネームも入ります。

 

 

 

 

 

ドレトラに関してのディテールやサイズ選びの詳細は、以前の手記を読んでいただきますと幸いです。今回も、これまでと同じで店頭のお客様優先でアポイント制とさせていただきます。アポイントはこの手記のアップ後から先着順で承りますので、下記を確認お願いします。

 

 

 

 

 

Order Event – 006 Dress Trousers –
23.2.17 Fri – 2.18 Sat

006 Dress Trousers ( HS )
Light Gray  _ Wool Tropical ( Dead Stock / UK )
58.300 tax in ( 53.000 )

– Limited –
Navy Check _ Wool Mesh
Brown Check _ Wool Mesh
Gray Check _ Linen Top
All 69.300 tax in ( 63.000 )

7 / 8 / 9
Delivery Date _ April – May 2023
kakinoha

 

さて、今回の購入方法は下記の3通りです。デッドストックの英国生地、チェックの3柄共に、生地に限りがあります。受注は先着順となり、用意数に達した生地から途中終了となります。特にチェック3柄に関しては、生地特性よりリミテッド扱いとさせていただき、ご購入は3柄のうち1点のみとさせていただきます。英国デッド、リミテッド1点を合わせた2点購入は可能です。これは商品帖でも同じです。一定の生地在庫がある際は、お渡し時期に一般発売を行います。下記、一般発売の際の規制サイズです。

7 _ 胴囲78 股上31 股下70 ワタリ36 裾幅25.5
8 _ 胴囲82 股上31.5 股下72.5 ワタリ37 裾幅26
9 _ 胴囲86 股上32 股下75 ワタリ38 裾幅26.5

 

①店頭受注
2.17 Fri / 12:00 – 17:00
2.18 Sat / 11:00 – 17:00
今週の金土、アポイント制にて柿乃葉で受注会を行います。土曜はイレギュラーで11時-17時で営業します。下記より日時を選び、HPの問合せの方に第3希望までをメールください。先着順となりご希望から空いているタイミングで抑えてお返事します。Light Gray、Brown Check、Gray Checkはサイズ8、Navy Checkはサイズ9で用意しており、素材を実際に確認しながら、自分のサイズを特定できます。サイズ7のサンプルのご用意はありませんがオーダーは可能です。また受注の方のみ、ウエストを標準仕様のサイドアジャストか、ベルトループから選べます。ウエスト寸は3サイズ展開からでいじれませんが、裾の長さをこちらで計測して合わせて仕上げます。他の受注以外の商品も販売していますので、アポイントの無い方も入場可能ですが、アポイント優先で営業しますのでタイミングによっては長時間お待ちいただく、またはご試着が出来ない可能性があります。お支払いは前払いで現金、または各種クレジットとなります。今回はテーラーの齋藤さんは不在です。

Appointment
2.17 (金)
12:00- / 12:30- / 13:00- / 13:30- / 14:00- / 14:30- / 15:00- / 15:30- / 16:00- / 16:30-
2.18 (土)
11:00- / 11:30- / 12:00- / 12:30- / 13:00- / 13:30- / 14:00- / 14:30- / 15:00- / 15:30- / 16:00- / 16:30-

氏名、電話番号、住所、日時の第3希望までを明記の上、HP<問合せ>よりご連絡ください。
info@kakinoha-kamakura.com

 

②商品帖受注
2.19 Sun / 12:00 – 22:00
ウエストサイズは7、8、9からとなります。ご希望あります方は股下のサイズを70、72.5、75から選べます。例えば規定ではサイズ8の場合は股下72.5cmとなりますが、サイズ8で股下70といった選択も可能ですので、備考欄に<股下変更70cm>とお書きください。また既に過去のドレトラをお持ちの方など細かい股下寸がわかる方は、備考の欄に<股下●●cm>とお書きください。その長さで仕上げます。ウエストも標準仕様のサイドアジャストか、ベルトループから選択可能です。日曜の12時スタート、22時に締め切ります。お支払いは前払いで各種クレジット、銀行振込となります。月曜には発注をかけますので、銀行振込の方は20日(月曜)正午までのお振込みが期限となります。

 

③一般発売
4月 – 5月発売予定
受注を終えて生地在庫がある際は一般発売を行います。標準仕様のサイドアジャストモデルのみとなります。裾丈が合わない際はご自身で裾直ししていただく形となり、仮に丈が短い際もいくらか裾出しも可能です。ご来店時に裾の長さをお測りしてお伝えします。受注で生地を取り切った際は、一般発売はありません。