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二面性のTRIO

世界最高峰のCarlo Rivaの生地をSalvatore Piccoloが仕立てるという至上のイタリアコンビによるNICENESSの今企画。圧倒的な滑りの良さと軽さを備えたこのコットンボイル、ピッコロの手作業に包まれたこの心地良さは、袖を通した瞬間に他のものが受けつけられなくなるような感覚に陥ります。Unbelievableなシャツです。とは言え、価格を目にやると今まで僕が持っているイメージより良心的。郷くんに聞くと「イタリア生地をそのままイタリア本国で縫う。これが結構なメリットなんですよ」と教えてくれました。着る季節を含めて考えると、見た目にも軽いバンドカラーのインライン“TITO”の方が好み。カルロリーバの作った無地見えする微塵チェック3色とも良くてインラインでも申し分なかったのですが、ひらめきがありまして。このイタリア至上コンビのパステルシャツに“二面性”を持たせるなんて面白いのでは。日本の四季に則した見え方の変化があって、季節ごとのスタイリングの楽しみが増えるようなものが作れないかと。「この3色をドッキングなんてできます?」に応えていただきました。

 

 

 

 

 

まず、かつてのラルフローレンやインバーアランなどで連想するような、前身頃の左右がクレイジーになった大きな配色感ではないなと。ベースカラーは最も気に入ったグリーンで。光の具合で色がうまく出てなくてすみません。グリーンぽいものが近いですが、少し青みのある沖縄の海のような綺麗なグリーンです。カフスはサックスとイエローを、左右テレコで。例えばジャケットのインに着る時には、Vゾーンの中は割と何でもないミニマムな見え感なんですが、ジャケットの袖を折り返せば、カフスの色の異変に気づくといった具合。ジャケットを脱ぐと、剣ボロまでがテレコになっている。2枚合わせのヨークはどちらもイエロー。その見え方はハンギングしている時もハッピーな雰囲気で、バックヨークもイエローですから、古いウエスタンシャツで見かけるようなレトロポップな雰囲気といったらいいでしょうか。そしてシルクVの上にボタンを2つほど開けてスタンドカラーを癖づけして寝かせると、衿裏からサックスが見えてくる。シルクVは今年も作ってますので、少しお待ちください。5月くらい?春と秋にインに着る時はジャケットの邪魔をさせず馴染ませる。夏になって重ね着が出来なくなったら主役になる。世界最高峰のシャツの着心地に酔いながらも、ここでは遊び倒してみました。

 

 

 

 

 

そして、郷くんからまたナイスな間の手。「ここの刺繍“NNP”のままじゃあれなんで、“NNPK”にしちゃいますか。」さりげないけど、こういうのが1番嬉しい。ナイスネスピッコロカキノハ。商品名も“TITO”から“TRIO”になりました。今回の仕様変更でどのくらいのチャージアップになるかと思っていたら、何故か価格はステイでした。ピッコロさん有難うございます。サイズ感は“TITO”のまま、“D.D.S”より身幅が広い設定でゆったりしています。細かい寸法はMで着丈82、身幅62、肩幅48.5、袖丈64。Lで着丈85、身幅64、肩幅49.5、袖丈65.5。僕でMでもややゆとりあり、Lだとさらに空気をはらみます。生地が薄いのでインしても、身幅のもたつきは感じにくいです。生地とサイズ感、パターンの関係性は深いですね。写真はL着てます。それぞれの好きな着方で、どう着るかですね。合わせはハイブリーチデニム、ドレトラのグレー、ウールモヘアのネイビーに、ローファー、レザーサンダルでしょうか。真夏はカフスや剣ボロを見せするようにロールしてみてください。サマーハッピーシャツ、楽しいです。今週も金曜、土曜営業します。在庫が残りましたら日曜の正午頃に商品帖へ移します。

 

 

 

 

 

23.3.31- Fri

Ex TRIO
Cotton Voile _ Carlo Riva ( Itary )
Green Multi
M / L
81.400 tax in ( 74.000 )
NICENESS