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裏返しヘンリー

 

先月好評をいただいたHand St V Neck Teeと同コンセプト”日本の長い夏を乗り切るためのがんがん洗えるコットン無地Tシャツ”第2弾。無地でベーシック過ぎるものは要らない。夏だけでなく、春と秋にはインとして機能するもの。無地Teeの中でも好んで着ているヘンリーネックに焦点を当てた。ボタンの開け具合でその時の気分を反映できるし、Vゾーンに差した時も適度にポイントになってくれる頼りになるやつである。僕はカットソーは基本的に全て、裏返しに洗濯して、裏返しに干す。自前のVシルクを、誤って反対側のまま着たことがあった。それを鏡で見た時に、無造作なロックの出方がひと癖あって可愛く見えた。それがさらに1歩進んだのが今作だ。ヘンリーを裏返しにしたらロック始末がもう少しガチャっとして、より面白い見え方になるはずだ。ただ、どこまでロックを表に出すと正解なのだろう。そこを確かめるようにサンプルを作り失敗して、サンプルを作り修正してついに出来上がった。この春夏の最後の商品がこの”裏返しヘンリー”だ。

 

 

 

 

 

 

サンプルの失敗で分かったことが、アームホールをロック出しにすると急にウィメンズぽくなり、袖口の折り返しをロックにするとヘルスニットっぽくなることだった。最終的な着地として、前立て、ネック、肩シーム、サイドシームの4箇所を裏返ししたように表に出した。一見普通のヘンリーのようだが、よく見ると明らかな違和感を感じる。それでもやり過ぎではない、デザインとして機能する良い塩梅に落ち着いたと思う。素材は三子撚りのコットン。細く上質な3つの糸を撚り合わせて1本の糸にする。糸自体の密度が高く、詰まっていてきめ細かく、さらにタフでもある。それをジャージーとして編み立て、さらにシルケットまでかけるので艶やかでサラサラとして、アメリカンカジュアルの匂いが強いヘンリーが、やけに大人っぽく(ちょいとモードっぽく?)仕上がっている。これも勿論、透けを考慮して適度に肉はもたせている。色はまたもや欠かせないオフ白と、久々にチャコールを作ってみた。スタイリングは写真の通り。仕様はガチャついているが、基本的にはシンプルなのでメガネやネックレスなど小物を噛ませながら、今年はボタンは3つ開けるのがちょうど良さそう。それぞれの色で合わせるものは少し異なってくるものの、基本的に何にでもマッチするのがヘンリーの強みだ。ジャケット類のインには好都合。ヘンリーのさらに内側にBBのメッシュタンクを刺すレイヤーはかなりビタっとハマった感じがある。持ってる方は是非、レイヤーしてみてください。良い感じです。サイズはFreeで着丈68、身幅55.5、肩幅46、袖丈28。身幅感などはHand St V Neck Teeの3と同一。インも出来るが着丈も長過ぎることなく、幅広い方に着てもらえるサイズだと思います。春夏も有難うございました。今週金土に店頭発売です。日曜正午、在庫があれば商品帖に更新します。

 

 

 

 

 

24.7.5 Fri – 7.6 Sat / 12:00- 17:00 @柿乃葉
24.7.7 Sun / 12:00- @柿乃葉商品帖

Ex Inside Out Henley Neck Tee
“mikoyori “Cotton
Off White / Charcoal
F
26.400 tax in ( 24.000 )
MAATEE&SONS