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ドレトラと、”新”ドレスフレア。 受注会

 

 

 

 

 

始まりはテーラーの齋藤秀明氏に仕立ててもらった1着のスーツ。彼はメジャーと針を駆使して仮縫いから行うバッキバキのテーラーだが、男性の体に沿わせるその基本の考え方を無視するかのよう依頼したこの3ピーススーツは、僕の趣味嗜好と希望を見事に形にしていただいた。特にその組下パンツ単体を古着に合わせて楽しむことが増え、2021年秋冬に000 Dress Trousersとして商品化することになった。量産工場でなく、ミシンと手縫いを使い分け1着から仕立てる“Made to Order”の縫製をベースに、太いけど、太すぎない。綺麗だけど、カチッとしすぎない。様々な体型の方にスッと馴染んでいく“ドレトラ”は柿乃葉のアイコン的存在に育ち、夏用、春秋用、冬用とシーズン毎に揃えていただいている方も増えた。気になっていた方は、騙されたと思って履いていただきたい。履けば「そういうことか」となる、完成された1本だと思う。今回の受注会では、真夏にも対応するトロピカルに絞り、Super100sのVery Light GrayとPinhead(上記で着用)、Super140sのLight Gray(上記で着用)とtaupe、昨年も展開し個人的大ヒットだった英国生地のGinghamの3素材、計5色を揃えさせてもらった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから3年半、ようやく新作“ドレスフレア”を発表できることになった。この先もドレトラは僕の定番であり続けるだろうが、デニム然り、去年からフレアに鮮度を感じてしまっている。思えばかつての極太のパンツの機会は減っていて、細見えするこの新しいシルエットが新鮮に映る。サンプルを作っては修正の繰り返しで、やはり時間はかかってしまったが、ここにきて納得できるものが完成した。二転三転しながら、結論としては“ドレトラ”をフレアに焼き直していく考え方でまとまった。細くシャープなそれではなく、ある程度のゆとりを持たせていて、フレア加減も適度に。端的に言うと“セミワイドフレア”という表現になるだろうし、普段フレアを履かない方にも抵抗の少ないものになったと思う。とは言っても“ドレトラ”と比べると細見えするし、夏に同じシャツを合わせたとしてもやっぱり“ドレスフレア”の方がシャープに見える。ボトムスのテンションが少し変わるだけで、晴れやかで気分が上がるのは何故だろう。夏素材ならローファーとかサンダル、ビーサンでも良い塩梅で、冬素材ならやっぱりブーツに合わせるイメージのシルエット。VANS、ALLSTARなど薄っぺらいスニーカーとも相性が良さそうだ。素材展開は、こちらも“ドレトラ”と同じ3種5色から選ぶことが出来る。*着用写真は上からSuper140sのtaupe、Super100sのVery Light Gray、英国生地のGinghamの順。

 

 

 

 

“ドレスフレア”は1タック仕様。2タックの“ドレトラ”よりは腰回りは若干コンパクト設計だが、適度な分量感は担保されている。また大きな特徴となるのが、イタリアやフランスのビスポークトラウザースに見られるフロントの両玉縁ポケット。意匠的なアクセントして、ビスポーク由来の丁寧な仕事の象徴として、新しいドレストラウザーの姿を求めた。(ドレスフレア)

 

 

 

 

“ドレスフレア”の各所の寸法だけに焦点をあてると、実は“ドレトラ”とそこまで大差がない。極端に言えば、大きく変わるのは膝幅の設定のみ。フレア幅も1cm弱程度と大袈裟なものではなく、高い位置に絞りを入れている。後ろ裾を長めにとったモーニング仕様を採用し、どの角度から見ても美しく見えるようラインを整えた。“ドレトラ”と同じく、裾の裏にはドレス仕様の泥除け付き。(ドレスフレア)

 

 

 

 

HIDEAKI SAITOのテーラーベースの物作りをそのまま採用している。内部を見るとより具体的に本物の作りを理解できるだろう。両モデルの共通ディテールとしてまず、ウエスト部分に腹部のフィットを高める天狗仕様。股には生地の擦れ、ダメージから守るためのシック。マーベルトや持ち出しなど、手縫いを多用し腰回りの安定感を上積み。アップチャージとして、受注時のウエストの詰め出しも相談可能。(ドレトラ&ドレスフレア)

 

 

 

 

受注会では、サイドアジャストかベルトループの選択が可能。暑がりの僕は、真夏のドレトラはお気に入りのTシャツをインして終わりなので、個性的なベルトにこだわりたい。一方“ドレスフレア”はインしないので、すっきりサイドアジャストという選択も出てきそうだ。これはスタイリングにもよるのでお好みで。(ドレトラ&ドレスフレア)

 

 

 

 

Super100s原料のメリノウール、平織りトロピカル。軽量でさらさらとした素材感に、適度なハリも持っているという頼りになる素材。トロピカルながら形が出やすいので、ドレスフレアにも向いている。ライトグレーよりさらに明るいVery Light Grayは、夏に着たくなる柿乃葉的な薄々グレー。強色にも最も相性が良いのがこれ。Pinheadはタテがネイビー、ヨコがベージュのシャンブレー。日の当たり方でチャコールにもブラウンにも見える。オトナ。黒と合わせたい。
Very Light Gray / Pinhead _ 68.200 tax in ( 62.000 )

 

 

 

 

極細繊維、Super140s原料を極細番手に仕上げ、強めの打ち込み。おそらくこれまでのドレトラで最も薄く、ヌメリとオチ感があるのでドレープが優雅に出る。ナチュラルストレッチも備えていて履いていないような心地良さ。Light GrayはVery Light Grayより1トーン濃い。どうやっても滑らない万能選手だろう。そして個人的にストライクなTaupe。色と生地感の相性がとても良い。これもオレンジとかイエロー、グリーンなどの強色、おじさんぽくベージュチェック、茶系チェックなどに合わせる。ウールのオトナチノの立ち位置にしたい。
Light Gray / Taupe _ 72.600 tax in ( 66.000 )

 

 

 

 

英国生地よりGingham。生地値は当然、最も高い。昨夏、あまりにも着用回数が多く個人的に大ヒット。この良さを知ってもらいたくてリピートする。サラサラなトロピカル、色々な古着のTシャツをこれにインしていた。これは履くだけで洒落感が出てきてしまい、夏の軽装時にも、秋のGジャンやニットの時にも素敵にしてくれる。ギンガムという柄は殆どがシャツになり、ボトムスになると不思議と殆どが千鳥格子となるのだ。ギンガムトラウザースというだけで珍しいし、柄が細かいから無地ライトグレーのような感覚で合わせやすい。フレンチ感もある。シンプル派はこれ。
Gingham _ 81.400 tax in ( 74.000 )

 

 

 

 

<受注方法とサイズについて / 納期予定 6月上〜7月上 >
今回は受注会となります。受注方法ですが、 店頭では長時間のお並びと混雑回避のため40分枠のアポイント制とします。今回はドレトラと、新型のドレスフレアを5つの夏素材の中からお選びいただくことが出来ます。それぞれの型のフィッティングサンプルとして7、8、9を用意しています。まず、ウエストサイズを下記にあります規制サイズの中からお選びいただき、ベルトループ or サイドアジャスターの選択、股下サイズの設定などセミオーダーに近い形で承ります。(*アップチャージでのウエストサイズの変更を承れる場合があります) 今回は齋藤さんの来店はありません。お届けは6月上旬から7月上旬予定、分納になる見込みです。基本的には受注先着順にお作りしますが、生産の都合上、多少前後する可能性がありますのでご了承ください。また、生地切れした場合は受注途中でもSOLDとなります。お支払いは前金 ( 3万円税別 )、全額とを選ぶことが出来ます。受注後のキャンセル、また前金の返金などお受けできませんので、ご了承ください。金土に店頭受注の後、日曜正午より商品帖受注へ移ります。

 

010 Dress Trousers
7 _ 胴囲78 股上31 股下70 総丈100 ワタリ36 膝幅29 裾幅25.5
8 _ 胴囲82 股上32 股下72.5 総丈103.5  ワタリ37 膝幅29.5 裾幅26
9 _ 胴囲86 股上33 股下75 総丈106 ワタリ38 膝幅30 裾幅26.5

011 Dress Trousers Flare
7 _ 胴囲79 股上31.5 股下71 総丈101 ワタリ34 膝幅23.5 裾幅24.5
8 _ 胴囲83 股上32.5 股下74 総丈105 ワタリ35 膝幅24.5 裾幅25.5
9 _ 胴囲87 股上33.5 股下76 総丈108 ワタリ36 膝幅25.5 裾幅26.5

 

①店頭受注
4.18 Fri / 12:00 – 17:00
4.19 Sat / 11:00 – 17:00
アポイント制です。尚、アポイントはこの手記アップのタイミングより先着順となり、木曜に折り返し差し上げる予定です。①氏名、②電話番号、③住所、④日時の第3希望までを明記の上、HPの<問合せ>よりご連絡ください。
info@kakinoha-kamakura.com

時間のご希望の無い方は曜日を指定いただき<時間希望無し>と、お書きください。空いているお時間をご返信し、アポ完了となります。

– Appointment –
4.18 Fri-
12:00- / 12:40- / 13:20- / 14:00- / 14:40- / 15:20- / 16:00- / 16:40-
4.19 Sat-
11:00- / 11:40- / 12:20- / 13:00- / 13:40- / 14:20- / 15:00- / 15:40- / 16:20-

 

 

②商品帖受注
4.20 Sun / 12:00 – 23:00
上記日程で商品帖受注を行います。受注の際も、ウエストサイズは7、8、9からとなります。股下は規定サイズとなりますが、変更されたい方は備考欄に<股下変更70cm>のように、お書きください。その長さで仕上げます。ウエスト仕様もベルトループか、サイドアジャストから選択可能です。生地切れした場合は受注途中でもSOLDとなります。お支払いは前金(3万円税別)、全額を選ぶことが可能、各種クレジット、銀行振込となります。月曜には発注をかけますので、銀行振込を選ばれる際は4.21(月)正午までのお振込み厳守でお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

25.4.18 Fri ( 12:00 – 17:00 ) – 4.19 Sat ( 11:00 – 17:00 )  / Appointment @柿乃葉
25.4.20 Sun / 12:00 – 23:00 @柿乃葉商品帖

Order Event
– 010 Dress Trousers ( HS ) –
– 011 Dress Trousers Flare ( HS ) –
Delivery Date _ June – Early July 2024

Very Light Gray  _ Wool Tropical Super100s / 68.200 tax in ( 62.000 )
Pinhead  _ Wool Tropical Super100s / 68.200 tax in ( 62.000 )
Light Gray  _ Wool Tropical Super140s / 72.600 tax in ( 66.000 )
Taupe  _ Wool Tropical Super140s  / 72.600 tax in ( 66.000 )
Gingham  _ Wool Tropical ( UK ) / 81.400 tax in ( 74.000 )
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kakinoha