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リジットデニムについて考えた

 

 

 

 

 

 

長らく下火が続いているリジットデニムを着たい欲が高まっている。加工デニムに飽きたわけではない。むしろこの先もまだまだ着そうだが、このジャケット、デニムを着ていると、これのリジットデニムを試したくなってしまったという表現の方が合っている。「デニム=最もカジュアルなファッションアイテム」であるのは間違いなく、ファッションにおいてのリジットデニムとなると、加工デニムのような抜け感は期待できなくなり、途端に野暮ったくワーク顔に見えることの方が多い。セットアップでとなると余計にだ。kakinohaの“DENIM TRACKER JACKET”と“DENIM FLARE 5POCKET”のわかりやすい特徴を挙げるとすると、そのシルエットとスタイリングにある。2つのビンテージルーツをドッキングしつつも、やり過ぎない見たことのあるデザイン、そして大人が綺麗にこざっぱり着れて、スタイルが良く見えることを念頭に、パターン設計に多くの時間と費用をかけた。レイヤードを主としたスタイリングも軸のひとつであり、特に“ジャケットと合う”や”ジャケットの下に着れる”といったコンセプトに絞り、最適なバランスを考えていった。一昨年の企画段階からkakinohaのフレアデニムとジャケットを着る機会が多くなる中、これをリジットで着てみたらどうだろう、野暮ったい方向にいくことはなく、よりソリッドにシャープに着こなせるんじゃないかと思うようになった。例えば、かつてのA.P.Cのデニムなんかもそう。加工デニムよりリジットデニムの方が素敵に映るデニムっていうのも確かに存在するのだ。

 

 

 

 


繰り返しになるがリジットのセットアップが新鮮だ。そしてそれがフレアベースであることでさらに品良く見える。デニムセットアップには、今の季節だと先週リリースしたVネックやタートル、ヘンリーなど品のあるハイゲージニットを合わせるのがおすすめ。そして最も気分なのがBLACKBARDのHooded Skipper。僕は今これが多く、王道アメカジスタイルからも逸脱できて、新鮮なスタイリングが叶う。上のスタイリングはワンウォッシュ後、15回ほど着用後のセットアップ。どちらもサイズ8。僕の糊落としレシピは、①60度のお湯に30分つける ②軽く押し洗い ③脱水 ④天日干し。これでジャケットは着丈や袖丈が1.5cm、肩幅や身幅は1cm、デニムはウエストが平置きで1.5cm、股下は3cmほど縮んだ。タテヨコ縮むが、タテの方がより縮む。ランドリーで業務用の高温タンブラーで仕上げると、さらに入ると思う。②の時にびっくりするくらい水も手も青くなるが、水で濡れた状態のインディゴ染料はこれが普通。乾くと軽減する。洗濯機での脱水含めて、必ず単独洗いを。

 

 

 

 


90年代にエヴィス、ドゥニーム、フルカウント、シュガーケーン、ダ・ルチザンといった国産デニムブームを通った僕達世代、さらにその上の渋カジ世代は<デニム=裾上げする>が当たり前だが、ファッションが多様化していった若い世代は裾上げに抵抗があるように感じる。ボトムスの裾丈はかなり大事で、1cmや0.5cmの差だけで見栄えが変わるものなのだが。まず、今回のUnwashedのデニムは、めちゃくちゃ長めに作った。身長が190cm以上ある方も履けるくらいだ。このデニムは、①洗って縮ませる→②裾上げ という昔ながらの方法で自分のサイズを作っていただく。裾の長さが決まったら、お直し屋には必ず「チェーンステッチで」と依頼する。当然、シングルで上げてしまうと裾のアタリが立体的に出なくてかっこ悪い。先に発売したIndigo( ヴィンテージ加工 )で、裾の長さが合わない方は一定数いらっしゃって、今回のUnwashedは自分にぴったりのフレアデニムを作る機会でもある。

 

 

 

 


三浦くんも去年から「リジットでセットアップが着たい」と言っていた1人だ。前回のタイミングで未加工で作ってもらい、僕とはまた異なる考えでこのデニムと向き合っている。昔ながらの育てるデニムを実践していた。どちらもサイズ7を着ている三浦くん(172cm/62kg)の糊落としレシピは、①水で10分ほど押し洗い ②脱水 ③室内干し ④ジャケットのアーム部、デニムの全面に糊付け。急に縮ませるのではなく、サイズを見ながら縮ませると言う。ジャケットは身幅や肩幅が1cm弱、着丈が1cm程度、デニムはウエストが平置きで1cm、股下は2cm弱の縮み。特筆すべきは④の糊を落としたのに、また糊を付けるという行為。ファーストウォッシュは縮ませるだけの意味であり、糊付けして生地がパリッとすることで、荒々しいシワが入り、摩擦でより強めのアタリが入ることになる。去年の暮れからこのセットアップを着た三浦くんしか見ていないし、休みの日に奥さんと出かける時も着ているらしい。ヒゲに、ハチノス。ストイックが過ぎるが、いち早く自分だけのマイビンテージを作るには最適解なのかもしれない。物撮する時に確認したが、ジャケットのアームにはボコボコのシワ、腕の丸みがそのまま成形されていた。ここまでハッキリとしたシワが出来れば、2回目の洗濯時に一気に立体的なアタリが出てくるはずだ。

 

 

 

 


このタイミングでIndigoも再発売する。Unwashedをここまでタテ落ちさせようとすると、しっかり履いて洗濯を繰り返しても結構な年月が必要になってくるだろう。このビンテージ加工は、僕の私物のリーバイスをモチーフにしており、ひとつひとつ岡山の加工職人が手作業で仕上げている。既に顔馴染みのお客様方の制服になっているこのIndigo。着こなしに抜け感も出せるし、セットアップで着た時のバランスもスタイルが良く見えると評判です。まだお持ちでない方は、是非このタイミングに。

 

 

 

 

 

 

 

加工デニムであるIndigo、それを加工しないままのUnwashed。下に記載した各部サイズは全く異なるが、勿論どちらも同じデニム生地で、同パターンである。一点、ジャケットがレイヤーするには少し緩さもあったので少し身幅を調整した。着比べてもあまり差がわからいかもだが、ビンテージのような窮屈感は一切なく、今のトレンドよりはジャスト方向といった具合。Unwashedは、スタイリングに重きを置いて濃い色をKeepするように着るのか、三浦くんのようにリアルなビンテージを育てようとするのか、2つの価値観があると思う。先述の通り洗濯によって縮みが生じ、特に着丈や袖丈は大きく縮む。洗濯の仕方ひとつで、表情やサイズバランスも変わるので、着る人に委ねられている。僕は2回目からの洗濯は必ずデニム用洗剤を使う。特に夏前後、インディゴ染料は汗と反応して、嫌な匂いになりやすい。水洗いだと色はKeepできるが、汚れが落ち切らない。たまたま僕と三浦くんが使っている洗剤が同じでLIVRERの“DENIM WASH”だった。色も落ちにくく香りも良いので、デニム洗剤を持っていないという方は是非試してみてください。改めてサイズに関してですが、Unwashedはただの目安の原寸と考えていただき、何度か洗っていった後の最終形が、Indigoになる(近づく)と考えてください。色を落としたくない、縮みもここで止めたいという方は、“デニムをドライクリーニングする”方法も存在する。リジットデニムは結局、自分の考え方次第でどうにでも出来るというわけだ。スタイリングに関して、Indigoは強色にも良く合うが、Unwashedは同じくネイビーやチャコールなど濃色で綺麗にまとめるのも良い。“DENIM TRACKER JACKET”を久々にエムズブラックのタックドバギーに履いてみたが、コンパクト+ワイドのバランスはやっぱり良かった。そして“DENIM FLARE 5POCKET”のシルエットを綺麗に出す方法が、やはりヒールのある靴を合わせること。短靴も良いけど、ブーツが絶対的に裾の収まりが綺麗に出る。“FILLETO”はこのデニムに抜群です。今回の販売方法について。受注ではなく一般発売です。ある程度の量を作っているので、商品帖からでも購入可能かと思いますが、サイズ問題や、加工かリジットを比べたい方は是非店頭まで。着用サンプルも展示します。土曜がいつもと異なり13時からのOPENなので気をつけてください。子供の学校説明会でして、すみません。日曜正午に商品帖を更新します。

 

 

 

 

 

 

コンセプト、デザイン詳細、完成までの過程などは過去の手記にしっかり書いています。今回は省略しているので、下のリンクよりご確認ください。

2025.9.11 手記 – DENIM TRACKER JACKET & DENIM FLARE 5POCKET – 
2025.2.6 手記 – DENIM FLARE 5POCKET – 

 

 

<Size Chart>
DENIM TRACKER JACKET – Unwashed
<7> 着丈65.5、身幅54、肩幅49、袖丈65.5
<8> 着丈67、身幅56、肩幅50.5、袖丈67
<9> 着丈69、身幅58、肩幅52、袖丈68

DENIM FLARE 5POCKET – Unwashed
<7> 胴囲83、股上35、股下84、総丈117、ワタリ幅33.5、裾幅24.5
<8> 胴囲87、股上36、股下86、総丈120、ワタリ幅34.5、裾幅25
<9> 胴囲91、股上37、股下88、総丈121、ワタリ幅35、裾幅25.5

DENIM TRACKER JACKET – Indigo
<7> 着丈62.5、身幅53、肩幅47.5、袖丈61.5
<8> 着丈64、身幅55、肩幅49、袖丈63
<9> 着丈65、身幅57、肩幅50.5、袖丈64

DENIM FLARE 5POCKET – Indigo
<7> 胴囲79、股上33、股下74、総丈104、ワタリ幅32.5、裾幅24
<8> 胴囲82.5、股上34、股下76、総丈106.5、ワタリ幅33.5、裾幅24.5
<9> 胴囲87、股上35、股下78.5、総丈110、ワタリ幅34.5、裾幅25

 

 

 

 

 

 

26.2.20 Fri ( 12:00 – 17:00 ) – 2.21 Sat ( 13:00 – 17:00 ) @柿乃葉
26.2.22 Sun / 12:00- @柿乃葉商品帖

DENIM TRACKER JACKET
Cotton Denim – 13oz
7 / 8 / 9
Unwashed / 48.400 tax in ( 44.000 )
Indigo /  57.200 tax in ( 52.000 )

DENIM FLARE 5POCKET
Cotton Denim – 13oz
7 / 8 / 9
Unwashed / 41.800 tax in ( 38.000 )
Indigo /  49.500 tax in ( 45.000 )
kakinoha